タイトル画像は宮城県大崎市の鳴子峡の紅葉です。きのう10月31日に足を運んだところ今まさに見頃となっていました。「山装う」という言葉もあるように、赤・橙・黄・緑の木々がまさに錦のように山を彩っていて思わずため息が漏れる美しさでした。

この鳴子は紅葉の名所で私も毎年訪れていますが、こちらにも地球温暖化の影響とみられる変化が起きているとのことです。

紅葉日は年々遅くなっている

図は仙台管区気象台で観測しているカエデの紅葉日の変化を表したものです。

仙台のカエデの紅葉日と9月~11月の平均気温(仙台管区気象台HPより引用)
仙台のカエデの紅葉日と9月~11月の平均気温(仙台管区気象台HPより引用)

9月~11月の気温(図下の折れ線グラフ)が徐々に高くなり、それに合わせてカエデの紅葉日(図上の折れ線グラフ)は徐々に遅くなってきている様子が見て取れます。仙台管区気象台によると、地球温暖化や都市化の影響の可能性があるとのことです。

鳴子温泉峡観光協会に問い合わせたところ、鳴子の紅葉も以前より見頃を迎える時期は遅くなっているそうで、昔は10月中旬に見頃だったのが、最近では今年のように10月末に見頃になることが多くなってきているそうです。

さらに単純に遅くなるだけでなく、見頃の期間などにも変化が出てきているとのことです。

色づき方にも変化が

同観光協会の方によると、以前はもっと冷え込みが強かったため多くの木々がいっぺんに“ワッ”と色づいて、そしていっぺんに散っていったそうで「見頃」と呼べる期間は短かったものの、見応えは今以上のことが多かったとのことです。

ところが今は冷え込みが弱まったことで、紅葉がダラダラと長く続くようになったとのことです。気温の変化に敏感な種類の木から先に色づき始めますが、最初の頃は別の種類の木はまだ緑色のまま。早くに色づき始めた木の葉が落ち始める頃にようやく紅く染まる木々が出てくることもあるそうです。

紅く色づく葉(2021年10月31日 著者撮影)
紅く色づく葉(2021年10月31日 著者撮影)

よく言えば「見頃」と呼べる期間が長くなったとも言えるのですが、私はこの話を聞いた時に『将来は鹿児島などでソメイヨシノが満開らしい満開を迎えないまま散るようになる可能性がある』ことを思い出しました。

鳴子に程近い川渡アメダスの10月の気温を見ると、1980年代に一度下がった後はジワジワと高い状態が続いています。川渡アメダスはまだ40年程度しか観測がないため、これだけで地球温暖化の影響と断定することはできません。ただ今後の動向は注視したいところです。

川渡アメダスの10月の平均気温の推移(気象庁データを元に著者作成)
川渡アメダスの10月の平均気温の推移(気象庁データを元に著者作成)

温暖化による変化と言うと、雨の降り方や夏の猛暑などが取り上げられることが多いですが、こうした皆さんの身の回りにも変化が起きているかもしれません。

ちょうどきのう31日からCOP26が開催されています。今一度地球温暖化について考えてみてください。

【参考資料】

仙台管区気象台『東北地方の気候の変化』