宮城県も土砂災害に警戒を 15日(日)にかけて大雨のおそれ
梅雨に逆戻りしている日本列島
今週は、西日本を中心に盛夏らしからぬ大雨に見舞われています。今、日本付近は梅雨終盤の頃と何ら変わりない気圧配置などになっています。
西日本に大雨をもたらしている雲の帯は、遠くインド洋から伸びてきています。さらに前線の南北にはそれぞれオホーツク海高気圧と太平洋高気圧があり、梅雨の頃とまったく変わりません。
時期が梅雨ではないから「梅雨前線」と呼ばないだけで性質としては梅雨前線と同じと言っていいでしょう。
この前線に向かって、太平洋高気圧から暖かく湿った空気が送り込まれているため西日本は発達した雨雲がかかり続け大雨になっています。
一方、前線北側の宮城県は、北のオホーツク海高気圧からやませと呼ばれる冷たい海風が吹き込み、気温の低い状態が続いています。完全に梅雨の気圧配置です。
そして宮城県においてはここまでは雨が強く降るようなことはありませんでしたが、この週末にかけては宮城県でも大雨になる見込みで土砂災害などに警戒が必要です。
宮城県の雨のピークはきょう13日(金)の夜
本州付近の前線上にはこの後、低気圧が発生しあす14日(土)朝にかけて東北南部付近を通過していく見込みです。
低気圧そのものは宮城より若干南を通っていきますが、ここで悪い方向に働くのがオホーツク海高気圧です。低気圧周辺の南風とオホーツク海高気圧からの東風がちょうど宮城県付近でぶつかり合うため、今夜は宮城県の特に三陸沿岸に発達した雨雲がかかり続ける見込みです。
その後も前線が停滞するためあさって15日(日)午前にかけて断続的に雨が降り、総雨量が多くなっていきます。
特に今夜発達した雨雲のかかる三陸沿岸では15日(日)の昼までの48時間で150ミリ前後の大雨になるおそれがあります。九州などで降っている雨に比べると小さな数字ですが、普段大雨の降ることが少ない宮城県にとっては十分大雨です。
土砂災害や川の増水、低い土地の浸水などに警戒をしてください。また雨のピークはきょうの夜遅い時間になりますので、今夜は安全な場所でお休みください。
さらに悪さを続けるオホーツク海高気圧
オホーツク海高気圧の影響はまだ続きます。
ここ数日はこの高気圧から涼しい海風が送り込まれているため8月らしからぬ肌寒さが続いています。オホーツク海高気圧は来週前半にかけて居座るため気温の低い状態も続く見込みです。
農家の方は農作物の管理にもご注意ください。