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NY原油10日:米製油所稼働率上昇を警戒し、反発

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油12月限 前日比0.34ドル高

始値 44.10ドル

高値 44.76ドル

安値 43.57ドル

終値 44.21ドル

米国内原油需給の緩和がピークを脱するとの見方から、反発した。

アジアタイムは44.00~44.20ドルを中心に揉み合う展開になったが、ニューヨークタイム入り後に売買交錯気味ながらもプラス圏に切り返す展開になっている。積極的に買い進むような動きまでは見られなかったが、明日に米週間需給統計の発表を控える中、短期筋の買い戻しが膨らんだ模様。

最近の米国内需給のトレンドとしては、メンテナンスシーズンを終えた製油所稼働率が上昇傾向を示しており、米精油所向け原油需要は徐々にではあるが回復傾向をみせている。足元ではなお米原油在庫の増加トレンドは維持されているが、この状況が続けば11月中には米原油在庫が増加から減少、少なくとも横ばい状態に転換する可能性が高く、WTI原油を期近から売り込む必要性は薄れることになる。

引け後にAPIが発表した統計でも、原油在庫は前週比+247万バレルと増加傾向を維持しているが製油所稼働率は0.4%上昇している。着実に在庫トレンドの転換期が近づく中、短期スパンでは50ドル水準までのリバウンドを試すリスクも想定しておく必要がある。もっとも、在庫の絶対水準は余りにも高く、また国際需給の緩和状態が早期に解消される目処も立っていない。あくまでも季節要因に基づく一時的な修正高の有無との視点で十分だろう。価格が上昇すればシェールオイルの生産調整の動きが鈍る可能性が高いこともあり、このまま35~60ドルという比較的大きめのレンジをコアに揉み合う展開が想定される。現行価格水準に対する評価は中立的。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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