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NY金20日:世界同時株安進行で、金相場が大幅続伸

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金10月限 前日比25.20ドル高

始値 1,132.60ドル

高値 1,153.20ドル

安値 1,131.70ドル

終値 1,152.80ドル

世界の株価が軒並み急落する中、金が買われている。本日も欧米の主要株価指数は2%を超える下落率を記録しており、世界の金融市場が不安定化していることが、金市場に対する退避ニーズを作り出している。

前日は引け後に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公開されたが、9月利上げ着手に対する期待感を高めることに失敗する中、アジア時間から買い優勢の展開になった。議事録の内容そのものにサプライズ感は乏しかったが、9月利上げ着手に対する安心感を広げることができなかったことが、弱気筋の勢いを削いでいる。このタイミングで世界的に株安傾向が強まる中、リスク資産から安全資産への資金シフトの動きが目立ち、金相場は終日上値追いの展開になった。

リスクマーケットが本格的なパニック状態に陥れば、金相場は逆に他資産価格に連動して急落する可能性が高い。ただ、コントロール可能か否かの判断が付きづらい漠然とした不安心理がマーケット全体に広がる中、まずは金市場に資金を退避させて様子を見たいとする向きが増えている。本日は為替相場もドル安方向に振れたこともポジティブに。

引き続きグローバル・マーケットの動向が注目されるところであり、世界的な株安傾向が続いている間は、金相場は底固く推移することになる。カザフスタンが変動相場制への移行を決定するなど、新興国通貨市場にも動揺が見受けられ、こうした漠然とした不安心理を収束に向かわせることができるか否かが、短期的な金価格動向の鍵を握る見通し。金相場の売りが再開されるには、リスクマーケットが落ち着きを取り戻すか、逆にパニック的な売り圧力に見舞われる必要性がある。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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