小山怜央アマ初の5組昇級なるか――第34期竜王戦ランキング戦6組準決勝展望

アマ選手にとってプロ公式戦の竜王戦出場は最高の名誉でもある(写真:アフロ)

 第34期竜王戦(読売新聞社主催)は4月28日東京都渋谷区「将棋会館」でランキング戦6組準決勝長谷部浩平四段(27)-小山怜央アマ(27)戦が行われる。

 勝者は5組昇級となるが、過去アマ選手が5組に昇級した例はなく小山アマにとっては新記録達成の期待がかかる。データを基に大一番の勝敗と戦型を予想してみた。

小山アマの勢いが目立つ

 それぞれの最近10局(小山アマはアマ大会を除くプロ公式戦データ)の勝敗は以下のとおり。

<長谷部四段の最近10局>(いずれも2021年の対局)

2月16日 NHK杯予選

対八代弥七段 ●

2月24日 竜王戦ランキング戦6組

対石川優太四段 ○

3月2日 お~いお茶杯王位戦リーグ

対羽生善治九段 ● 

3月5日 順位戦C級2組

対竹内雄悟五段 ○

3月10日 叡王戦予選

対井出隼平五段 ●

3月16日 お~いお茶杯王位戦リーグ

対佐々木大地五段 ●

3月25日 竜王戦ランキング戦6組

対佐々木五段 ○

3月30日 お~いお茶杯王位戦リーグ

対永瀬拓矢王座 ●

4月8日 棋王戦予選

対中川大輔八段 ○

4月13日 お~いお茶杯王位戦リーグ

対近藤誠也七段 ●

<小山アマの最近10局>(相手の段位は対局時点)

2017年12月12日 新人王戦本戦

対三田敏弘三段 ●

2018年12月24日 竜王戦ランキング戦6組

対室岡克彦七段 ○

2019年1月19日 竜王戦ランキング戦6組

対長谷部四段 ●

2019年6月29日 朝日杯将棋オープン戦

対杉本和陽四段 ●

2019年12月14日 竜王戦ランキング戦6組

対大平武洋六段 ○

2020年1月25日 竜王戦ランキング戦6組

対松本佳介六段 ●

2020年11月29日 竜王戦ランキング戦6組

対泉正樹八段 ○

2020年12月29日 竜王戦ランキング戦6組

対門倉啓太五段 ○

2021年2月14日 竜王戦ランキング戦6組

対出口若武四段 ○

2021年3月24日 竜王戦ランキング戦6組

対西山朋佳女流三冠 ○

 データからは小山アマのプロ公式戦での強さが目を引く。今期竜王戦では4連勝と勢いに乗っており、このまま一気に駆け抜けてもおかしくない。

 一方の長谷部四段は直近の成績こそ4勝6敗と振るわないが、強豪ぞろいの王位戦リーグに入っている(通算2期)こともあって、実力は段位以上だ。前々期の竜王戦ランキング戦6組では小山アマとの直接対決を制しており、総合的にはほぼ互角と見る。

戦型は相居飛車の相掛かりが本命

 筆者は過去アマ全国大会などで小山アマと4回対戦(筆者の1勝3敗)したことがあるが、相居飛車で角換わりを好む本格的な将棋という印象が残っている。現在まぎれもなくアマトップ3に入る実力の持ち主で、今期竜王戦も落ち着いた指し回しを見せプロ顔負けの内容で勝ち上がってきた。

 戦型は両者とも居飛車党なので、小山アマ先手なら相掛かりか角換わりが本命。後手の長谷部四段が横歩取りに誘導する可能性もあるだろう。

 長谷部四段先手の場合は直近の採用率から相掛かりか矢倉に進みそうだ。

 ランキング戦6組は持ち時間各5時間の長丁場、力を出し切った好局を期待したい。