藤井聡太七段が羽生善治九段の3年度目記録を更新――通算勝率8割5分超え

10代でのタイトル獲得に期待がかかる藤井聡太七段(筆者撮影)

 藤井聡太七段(16)の2018年度公式戦最終局となる第32期竜王戦(読売新聞主催)ランキング戦4組準々決勝、対中田宏樹八段(54)戦は3月27日東京・将棋会館で行われ、藤井七段が逆転で勝った。これで今年度の成績は45勝8敗(放映前のテレビ棋戦を含む)となった。

 3月29日をもって2018年度の対局はすべて終了し、藤井七段は勝率8割4分9厘(歴代3位)で2年連続全棋士中1位の記録を残した。

高勝率キープがタイトルに直結

 これまで単年度8割超えを果たした棋士は複数名いるが全員がタイトルを獲得しているわけではなく、長年にわたり高勝率をキープすることがタイトルにつながっている。

 タイトル獲得通算99期(歴代1位)の羽生善治九段が棋士11年目の1995年度末に七冠王になったころの通算勝率はほぼ7割6分。

 普通の将棋ファンが抱くイメージは「全冠制覇するくらいなら常に8割以上の勝率」だが、勝ち進むごとに相手のレベルも上がるため実際はそうはならない。

 藤井七段の今後を占う意味で、デビューから3年度目まで両者の成績を比較してみた。

<藤井七段年度別成績>

2016年度

10勝0敗 10割

2017年度

61勝12敗 8割3分6厘

2018年度

45勝8敗 8割4分9厘

3年度通算

116勝20敗 8割5分3厘

<羽生九段年度別成績>

1985年度

8勝2敗 8割

1986年度

40勝14敗 7割4分1厘

1987年度

50勝11敗 8割2分

3年度通算

98勝27敗 7割8分4厘

藤井七段の10代タイトル獲得は可能性大

 上記のとおり藤井七段は羽生九段を大きく上回るペースで勝ち星を重ねている。

 羽生九段が初タイトルとなる竜王を獲得したのは5年度目の1989年、19歳の時。藤井七段もこれから順位戦のクラスが上がり各棋戦で上位に進んでトップ棋士との対戦がさらに増えれば、数年で8割前後の勝率に落ち着いてくると思われるが、すでに全棋士参加棋戦の朝日杯将棋オープン戦を連覇しており、10代でタイトル獲得の可能性は非常に高いといえるだろう。