「なんでひとり親だけ支援するの!?貧困家庭全部を助けて」という主張に対して

Twitterで上記のようなコメントが寄せられました。

とても良いご指摘だと思ったので、ピックアップさせていただきます。

今回、この時期にひとり親の給付増額署名キャンペーンを行ったのには、理由があります。

厚労省の来年度の予算要求項目に、「ひとり親の児童扶養手当について検討」と入っていること。

これは「予算が取れるか分からんけど、まあ話題には出します」ということを意味します。

また、首相官邸が「子供の未来応援国民運動」を始めたりして、「子どもの貧困対策、頑張ろう!」と若干本気モードに入ってきていること。

これはチャンスです。この10年というもの、ひとり親の手当は減らされることはあれど、増やせそうな気運はほとんどありませんでした。

ここで声をあげねば!と思ったのです。

しかし、ツイッターでのご意見のように、全貧困世帯を対象に給付を要望すれば良いではないか、と思われると思います。

しかし、それは「ボリュームの問題」で政治的ハードルがものすごく上がります。

ひとり親の数を見てみましょう。

画像

(厚労省平成26年度「ひとり親支援について」)

母子家庭:123.8万世帯

父子家庭:22.5万世帯

ひとり親世帯合計:146.3万世帯

ひとり親の貧困率は54.6%http://bit.ly/1LZ4lZL)なので、146万に54.6%をかけると、約80万世帯。

所得の低いひとり親に出される児童扶養手当は主にはこの80万世帯に対するもので、割かなくてはいけない予算も80万世帯分中心です。

一方で、貧困家庭全部助けて、と言った場合どうなるでしょうか?

日本の世帯数は5195万世帯。これに相対貧困率16%を掛け合わせると、831万世帯。

つまり、貧困世帯全部を助けて、というと貧困のひとり親の10倍のボリュームになるのです。

(「子どものいる貧困世帯」に限ると、1232万世帯の16%なので、197万世帯ですが、それでも2.5倍のボリュームに)

これは政治的には相当難しいハードルになり、主張の「正しさ」は得られても「実現可能性」は手放すことになります。

僕たちは、「とりあえず実現できそうなところから、少しでも実現する」というスタンスを選択しました。

というわけで、ひとり親の児童扶養手当の、(子ども1人目4万2000円に対して)2人目5000円という低すぎる給付に狙いをつけて、要望をすることにしました。

本当だったら、経済的に厳しい家庭の全てに何らかの支援があってほしい。その社会を遠くに見つつ、今できる一歩を踏み出せたら、と思います。

追記

ちなみに子ども1人目の4万2000円/月という額は、年収が130万円以下の人だけです。年収200万になると3万円/月に減額されます。

署名はこちらから

https://goo.gl/Xof6Sc