「NEWS」、「24時間テレビ」成功は…解散の危機乗り越えたから

今年の「24時間テレビ」(日本テレビ)が無事に幕を下ろした。毎年、メイン会場の日本武道館で取材をしているが、今年ほど無事に終わってホッとした年はない。

放送直前、応援サポーターを務めていた俳優の高畑裕太容疑者が強姦致傷容疑で逮捕され、緊急措置を余儀なくされた。特に大きく報じられたのは、高畑容疑者も出演していたドラマの撮り直しだ。

メインパーソナリティーを務めた「NEWS」のメンバーの1人、加藤シゲアキくんが主演したスペシャルドラマ「盲目のヨシノリ先生~光を失ってこころが見えた~」は、今年の24時間テレビの目玉の一つだ。それだけでなく、準備、収録、編集までわずか3日間という短い時間でも撮り直しを決断したのは、放送後に映像ソフトとして販売することが決定していたことも大きい。

メンバーを守ります!

撮り直しに当たって代役を務めたのが、同じくNEWSのメンバーの小山慶一郎くんだった。放送2日前の25日、早朝から収録が始まり、午後からは同局の「news every.」のキャスターを務め、その後また深夜まで撮影は続いた。

担当したプロデューサーは、「小山くんに助けられました」としみじみと語り、「小山くんが『僕はNEWSのリーダーとしてメンバーを守ります』と代役を引き受けてくれたんですよ」と心から感謝していた。

そんな話を聞いていたため、番組終盤でNEWSが1人ずつあいさつをし、4人になって最初に出したシングル『チャンカパーナ』のカップリング曲である『フルスイング』を歌った時には、彼らが歩んできたこれまでの道のりが歌詞に重なり、グッとこみ上げてくるものがあった。

4人で頭を下げて回った

2011年10月、NEWSのメンバーだった山下智久くんと錦戸亮くんの脱退が発表された。NEWSの活動は小山くん、加藤くん、増田貴久くん、手越祐也くんの4人で継続していくことに。しかし、実はその発表の少し前、私たちマスコミの元に流れてきたのは「NEWSが解散するらしい」という噂だった。

後にNEWSの4人が明かしているが、山下くんと錦戸くんが脱退の意思をメンバーに伝えたのは、発表よりも半年以上前だったそうだ。その時、自分たちの居場所を守るため、小山くんがメンバーを説得し、グループを存続できるよう、4人で関係各所へ頭を下げて回ったという。

当時、絶望した気持ちをぶつけるように、加藤くんは小説を書き上げた。それが、2012年2月に発売された処女小説「ピンクとグレー」だ。

2人の脱退が発表された2週間後、舞台観劇に行った劇場で小山くんに偶然会った。小山くんは私の顔を見るなり「この度はいろいろとお騒がせして申しわけありません」と深々と頭を下げた。もちろん、小山くんが謝ることではない。だが、彼の真剣な表情から、NEWSを守っていくという強い思いを感じた。

それから半年後、NEWSが再始動した。4人で初めてリリースする曲『チャンカパーナ』の発売を前にインタビューした時、小山くんが「リーダーをやらせてほしい」とメンバーに申し出たことを教えてくれた。ちなみに、その時メンバーから出された条件は、「ご飯をおごること」(増田くん)だったそうだ(笑)そんな笑い話にしながらも、小山くんの決意はちゃんとメンバーたちに伝わっているのが分かる。

またも試練が…

新曲にアルバム、ツアーと、“新生NEWS”の時間が動き出した。しかし翌年、またもや彼らを試練が襲った。秩父宮ラグビー場で行われたコンサートが雷雨で中止になったのだ。低体温症や過呼吸など体調不良を訴えたファンが87人。そのうち41人が病院に運ばれた。このことはテレビのニュースや新聞でも大きく報じられたが、取材が入っていなかったこともあり、中の様子はほとんど報じられなかった。

私はこの公演にプライベートで訪れていた。メンバーは何度も「ごめんなさい」と繰り返し、会場を回ってファンに声をかけた。「大丈夫?」と体調を気遣い、体調の悪い人を見つけると「スタッフ!ここに来て!」とマイクで呼んだり、タオルを渡して少しでも温めようと気を配っていた。手越くんが「全員が会場を出るまで、俺らちゃんとここにいるから!」と呼びかけ、最後の1人が退場するまで、ずぶ濡れになりながら見送った。

翌日、同所で再演されたコンサートは、1曲1曲大切に歌い、ファンもそれに応えるように大きな声援を送った。Wアンコールまで終えた時、小山くんが「(ファンの)みんなと僕たちで作ったライブです。最高の思い出ができました」とあいさつすると、会場のファンから「ありがとう!」と返ってきた。ファンとの心温まるやり取りに小山くんは、「絆が深まったね」と感激していた。

4人4様の個性が底力になる!

今年の24時間テレビのテーマは「愛~これが私の生きる道~」。番組終了後のインタビューで加藤くんが「愛とは絆だと思う。4人でここにいるってことに感動してしまうんですね。それはやっぱり絆だなと。ドラマの代役を急きょ小山がやったのも絆だと思ったり、随所で絆を感じる場面が多かったですね」と語った。

報道番組のキャスターを務め、真摯(しんし)な取材姿勢に評価が高い小山くん。小説家としても活躍する加藤くんは、いつも心に響くコメントをする。歌唱力に定評のある増田くんは、NEWSのライブで全ての衣装をデザインしている。ジャニーズの他のグループのコンサートにもよく出かけて勉強しているのが彼だ。底抜けに明るいキャラクターの手越くんは、圧巻の声量とファンサービスでアイドル道を突き進む。

4人4様の個性は、NEWSとして集まった時の底力になる。NEWS結成から13年。さまざまな試練を共に乗り越え、強い絆で結ばれてきた。今回の24時間テレビを経て、さらに大きな存在感を放つグループへと進化していく予感がしている。