「SMAP」解散否定発言から見えるジャニー社長の特別な思い

「絶対ない。そんな心配は全然ないです。解散なんて冗談じゃない」。

ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が、「SMAP」の解散を完全否定した。スポーツ新聞の担当記者との取材会での発言だ。今月5日、スポーツ各紙で大きく報じられ、私も早朝から関係各所への電話取材を開始した。

皆さんが聞きたいのは…

今回の取材会は、ジャニーズJr.のグループ「Mr.KING」に所属する平野紫耀(ひらの・しょう)くんの初座長公演の発表のために行われたもので、SMAPに関する話は、その取材会の最後、数分のことだったそうだ。

「自分たちの顔に『SMAPのことを聞きたい』って書いてあったのかも」と、ある記者は言った。

4ヵ月ぶりの取材会は、SMAPの分裂騒動以来、初めて。ジャニー社長は、記者たちの思いを察したのか「皆さんが聞きたいのはSMAPのことでしょう?」と切り出したのだ。

「僕は命をかけても(守る)。SMAPは我が子と同じですから」「彼たちが僕を信じている以上に、僕も信じてますから」…。ジャニー社長がここまで言及するのは稀なことだ。SMAPが大切な存在であるというジャニー社長の思いが感じられる。SMAPに限らず、ジャニーズタレントの取材を通して、ジャニー社長とタレントたちの信頼度の高さを感じる機会は多い。

ジャニー社長とタレントとの信頼感

ジャニーズ事務所のすべてのタレントを見出したのが、ジャニー社長だ。「ジャニーさん」と呼び、タメ口で会話をする関係性、テレビ番組やコンサートなどで披露するモノマネも、信頼し合っているから許される。そんな数多のタレントの中でも、SMAPの中居正広くんは特にジャニー社長との絆が強いと感じている。

毎年、正月には社長に新年のあいさつに出向き、ここ3年行われているジャニー社長の誕生会には必ず出席している中居くんは、昨年10月の誕生会では司会まで引き受けていた。頻繁にジャニー社長に電話を入れているとも聞く。中居くんの気持ちを理解しているからこそ、「解散は絶対ない」という言葉につながったのだと受け取っている。

きっかけを作る言葉だった

今年1月の解散騒動以降も、一部週刊誌やネット上で「9月解散説」がくすぶっていた。これを払拭(ふっしょく)するには、グループとしての新しい仕事が動き出し、ファンクラブの会報が定期的に届き、冠番組である「SMAP×SMAP」(フジテレビ系、月曜・後10時)の番組観覧が復活すること。そして、25周年の記念ライブを開催することだ。

記者から「25周年のツアーは?」と聞かれたジャニー社長は、「盛大にやるべき。萎縮(いしゅく)したり、周りに遠慮する必要はない」と答えている。これを受けて事務所の関係者を取材すると、「前向きに検討しています」と返ってきた。

もともとジャニーズ事務所は、ジャニーさんの会社であることは言うまでもない。ジャニーさんが記者たちにはっきりと「解散はない」「25周年はやるべき」と話したのは、事務所もグループも「これをきっかけに動きなさい」ということなのだと感じた。

現時点でメンバーが一連の騒動について語れば、また物議をかもすことが予想できる。だからこそ、ジャニー社長がきっかけを作る言葉を発したと見る向きは多い。

今年は踏ん張る年にする

まだ25周年記念コンサートの時期や場所は分からないが、事務所のトップによる「やるべき」という言葉で、止まっていた時間が動き出すのは間違いない。25周年のコンサートで、まずは多くのファンに直接言葉を伝えることから始めるのが一番いい。

「今年は踏ん張る年にする」。今年1月16日に放送されたラジオ番組「中居正広のSome Girl’SMAP」で、リスナーからの「2016年の公約は?」との質問に、中居くんはこう答えた。踏ん張った分、大きく跳躍してくれることを願っている。