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アマゾンが映画「007」のMGM買収で合意間近、選挙候補者のSNSアカウント凍結を禁止 米フロリダ州

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
(写真:ロイター/アフロ)

筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで

[1]アマゾン、映画「007」のMGM買収で合意間近と米メディア報道

米アマゾン・ドット・コムによる米映画制作大手メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)の買収交渉が最終段階に近づいていると、米ウォール・ストリート・ジャーナルなどが5月24日に報じた

MGMは人気スパイ映画の「007」や、シルベスター・スタローン主演の「ロッキー」、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ターミネーター」などで知られる。関係者によると、買収額は約90億ドル(約9800億円)。土壇場で交渉が決裂することがなければ、週内にも発表される可能性があるとしている。

アマゾンにとって2017年に137億ドル(約1兆5000億円)で買収した米高級スーパーチェーン「ホールフーズ・マーケット」に次ぐ、過去2番目に大きな企業買収になるという。

アマゾンはエンターテインメント事業の強化を図っている。20年はプライム会員向け動画・音楽コンテンツの制作・配信に110億ドル(約1兆2000億円)を投じた。19年の78億ドルから4割増えている。

先ごろは米プロアメリカンフットボールNFLと、木曜夜に開催される「サーズデーナイトフットボール」(TNF)を独占配信する契約を結んだ。こちらの権利料は年10億ドルとみられている。

[2]選挙候補者のSNSアカウント凍結を禁止、フロリダ州が新法で罰金制度

写真:ロイター/アフロ

米フロリダ州で、選挙候補者のSNSアカウントを凍結したり、削除したりすることを禁じる新法が5月24日に成立したと、ニューヨーク・タイムズなどが同日報じた

米フェイスブックや米ツイッター、米グーグル傘下の米ユーチューブなどのテクノロジー大手は罰金を科される可能性があるという。

21年1月6日に起きたトランプ前米大統領支持者による連邦議会議事堂の襲撃事件を受け、フェイスブックは同氏のアカウントを無期限で凍結した。ツイッターは永久停止措置を取り、ユーチューブは同氏のチャンネルの一部動画を削除するとともに新規投稿を禁じた。

こうした措置について、テクノロジー大手が保守的な意見を抑制したり検閲したりしているとの批判の声が上がっているという。

フロリダ州で7月1日に施行される新法の下、州全域にかかる公職の候補者をプラットフォームから締め出したSNS企業に対し、1日につき25万ドル(約2700万円)の罰金を科す。地域の公職候補者に対するアカウント凍結などの行為には同2万5000ドル(約270万円)を科す。

SNS企業に対しこうした罰金を定めた州はフロリダ州が初めてだという。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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