グーグルが「空の無線基地局」事業を閉鎖、アマゾンは1日限定のワクチン接種診療所
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで
[1]グーグル、「空の無線基地局」事業を閉鎖
米グーグルの持ち株会社である米アルファベット傘下で通信事業を手がける米ルーンは1月21日、事業を閉鎖すると明らかにした。「長期的に持続可能な事業を構築するために必要となるコスト抑制の方法を見いだせなかった」という。
ルーンの事業は、気球を高度2万メートルの成層圏に漂わせ、地上に電波を発信してインターネット接続を提供するというものだった。アフリカのケニアなどで地場の通信事業者と協力し、ネット接続できない山村地域の住民に試験サービスを提供していた。
ルーンの前身は、グーグルが最先端の研究開発に取り組む組織として設けた「グーグルX」のインターネット接続環境構築プロジェクト。2015年の組織再編時にアルファベットの先端技術研究事業「X」に移管され、18年に自動運転開発の米ウェイモと同じく、アルファベットの野心的な新規事業として独立した。
事業は閉鎖するものの、ケニアのインターネットや教育などに携わる企業とNPOに対し計1000万ドル(約10億4000万円)の支援を行うとしている。
[2]アマゾンがシアトル本社で1日限定のワクチン接種診療所
米アマゾン・ドット・コムは1月21日、1日限定のワクチン接種診療所を米ワシントン州シアトルの本社屋内に開設すると明らかにした。
シアトルのバージニア・メイソン病院と協力し、地域住民に新型コロナウイルスのワクチン接種を無料で受けてもらう。
開設日は1月24日。2000回の接種を目指す。米CNBCによるとワシントン州では65歳以上、あるいは3世代同居世帯の50歳以上の人が接種の対象になっている。
ワシントン州の官民連携による取り組み「ワクチン司令調整センター(WSVCCC)」の一環だという。取り組みには米スターバックスや米マイクロソフトも参加している。