どうなる、パソコン市場は7年連続の前年割れ 2007年以降で最も低い水準

(ペイレスイメージズ/アフロ)

 米国の市場調査会社ガートナーが公表したレポートによると、2018年におけるパソコンの世界出荷台数は、2億5940万台となり、前年比で1.3%減少した。

ピークの2011年から3割も減少

 パソコンの世界出荷台数は、2011年まで右肩上がりで伸び続けた。しかし、同年の3億6500万台をピークに減少に転じ、昨年で7年連続の前年割れとなった。昨年の出荷台数は、このピークの年から約3割減少し、2007年以来最も低い数値となった(図1)。

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 これに対し、スマートフォンの年間出荷台数は、2016年が14億7000万台、2018年は14億400万台で、パソコンの5倍以上となっている(図2)。

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もはや年末商戦の効果は限定的

 ガートナーによると、昨年のパソコン市場が振るわなかった主な要因は、消費者需要の落ち込み。全出荷台数に占める消費者向け出荷台数の比率は4割。この比率は2014年時点でほぼ5割だった。

 ガートナーの北川美佳子主席アナリストによると、頼みの綱である年末商戦も消費者需要は低迷した。もはや年末商戦は、消費者需要を大きく押し上げる役割を果たさなくなっていると、同氏は指摘している。

トップ3への集約進む

 昨年1年間におけるパソコンメーカー別出荷台数シェアを見ると、1位は中国レノボ・グループ(聯想集団)の22.5%。これに米HPの21.7%が次いだ。そのあと、米デルの16.2%、米アップルの6.9%、台湾エイサー(宏碁)の6.1%、台湾エイスース(華碩電脳)の6.0%と続いた。

  このうち上位3社は、いずれも前年からシェアを伸ばしたが、4位~6位の3社と、7位以降の「その他」は低下。昨年10~12月におけるトップ3の合計シェアは63%。この数値は1年前の59%から上昇しており、市場は上位メーカーへの集約が進んでいる。

 また、首位のレノボは、米国市場で好調だった。同社の米国における10~12月期の出荷台数は215万台。同国市場でHP、デルに次ぎ3位となった。その前年同期比伸び率は23.4%。同社は米国市場で、3四半期連続の2桁成長を達成した。

世界各地で軒並み前年割れ

 ガートナーは、昨年10~12月期における地域別出荷台数もまとめている。

 米国の同四半期における出荷台数は、1420万台で、前年同期比4.5%減

 EMEA地域(欧州、中東、アフリカ)は2090万台で同3.8%減。そして、アジア太平洋地域は2420万台で、同4.6%減

 ただ、世界全体では、昨年4~6月期と7~9月期の出荷台数が1年前から増加しており、市場はいくらか回復の兆しがあった。

 10~12月期も前年実績を上回ると思われたが、ちょうどそのころ、パソコンの主要部品であるCPU(中央演算処理装置)の供給不足が生じ、メーカーは法人需要に応えることができなかった。

 今後CPUの供給状況が改善されれば、2019年初頭はプラス成長に転じる可能性があると、ガートナーは分析している。

  • (このコラムは「JBpress」2019年1月18日号に掲載された記事をもとに、その後の最新情報を加えて編集したものです)