スマホの出荷台数、またもや前年割れ「市場の将来に疑問を投げかける結果」

(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

4四半期連続の落ち込み

 米国の市場調査会社IDCのスマートフォン出荷統計によると、今年7~9月における世界出荷台数は、3億5520万台で、1年前の同じ時期から6%減少した。

 2017年のスマートフォン世界出荷台数は、前年比で0.3%減少した。年間出荷台数が前年実績を下回るのは初めてのことだった。この状況はその後も続き、今年7~9月で4四半期連続の前年割れとなった。

 「スマートフォン市場の将来について、疑問が投げかけられたような結果だ」と、IDCは指摘している。

「世界最大手」と「世界最大市場」が低迷

 IDCによると、7~9月は、2つの顕著な動きがあった。

 まず、出荷台数ベースで最大手の韓国サムスン電子が大きく落ち込んだこと。7~9月の出荷台数は7220万台で、同社は依然首位の座に着いている。だが、この台数は、1年前と比べ13.4%少ない。

 サムスンはすべての方向から競争圧力を受けており、とりわけ中国ファーウェイ(華為技術)との競争が激化しているという。

 また、サムスンが長年首位を維持してきたインド、インドネシアなどの新興国市場では、シャオミ(小米科技)、オッポ(広東欧珀移動通信)、ビーボ(維沃移動通信)など中国勢の追い上げに直面している。

 そして、もう1つの顕著な動きは、全出荷台数の3分の1を占める、世界最大市場の中国が低迷していること。中国における四半期出荷台数は2017年4~6月から6四半期連続で前年実績を下回った。今年前半、中国市場は11%減少したが、7~9月も引き続き落ち込んだ。

ファーウェイは33%増、シャオミは21%増

 こうした中、上位メーカー各社の競争が白熱していると、IDCは指摘している。7~9月のメーカー別出荷台数ランキングは1位から、サムスン、ファーウェイ、米アップル、シャオミ、オッポの順。

 このうち、ファーウェイとシャオミは、それぞれ32.9%と21.2%増加した。ファーウェイは今年4~6月、初めてアップルを抜いて2位に浮上したが、7~9月もその座を維持。出荷台数は5200万台で、サムスンとの差を縮めた(図1)。

画像

 また、4位のシャオミは、インドやインドネシアなどの新興国市場で存在感を高めているほか、スペインをはじめとする欧州市場への進出に力を入れている。7~9月の出荷台数は3430万台で、アップルとの差を縮めた。

 一方、アップルの出荷台数は4690万台で、1年前から0.5%増と、横ばいにとどまった。同社は台数の伸び悩みを、販売価格の上昇や、サービス事業の強化などで補う戦略を取っている。