「iWatch」はフィットネス機能搭載か アップル、ナイキのスポーツ計測機器を担当した専門家を起用

海外メディアの報道によると、米アップルはスポーツ用品大手、米ナイキのリストバンド型計測機器の開発に携わった人物を雇い入れたようだ。

アップルでは腕時計型のウエアラブルコンピューター「アイウォッチ(iWatch)」を開発していると言われているが、今後この人物がプロジェクトに加わり、製品開発のアドバイスなどを行うものと見られている。

アップルが採用したのはジェイ・ブラーニク氏。同氏はアスリートで、インストラクターであり、コンサルタントでもあるスポーツ・フィットネス業界の著名人だ。ナイキで約20年間コンサルタントを務め、ここ数年はデジタルスポーツと呼ぶナイキの製品開発計画に携わってきた。

クックCEOも愛用する「フューエルバンド」

そうした製品には、手首に装着して運動量や消費カロリーなどを計測する「フューエルバンド(FuelBand)」や、米マイクロソフトのゲーム機「エックスボックス(Xbox)」用のトレーニングプログラム「キネクト・トレーニング(Kinect Training)」がある。

このうち前者のフューエルバンドは、昨年2月に米国で販売が開始され、オンラインストアで売り切れとなったヒット商品。報道によると、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)や、先頃クックCEO直属の特別プロジェクトに異動したハードウエア開発のベテラン、ボブ・マンスフィールド氏も使っているという。

クックCEOは今年5月に開催されたメディア主催のカンファレンスで、フューエルバンドを成功しているウエアラブル端末の一例として取り上げ、絶賛したと伝えられている。またマンスフィールド氏もウエアラブルコンピューターの開発に興味を示していると言われている人物だ。

クックCEOがナイキの社外取締役も務めており、アップルがスポーツ業界とは無縁ではないこと、両氏ともにフューエルバンドの愛用者であること、そして、今回アップルがブラーニク氏を起用したことを考えると、アップルのアイウォッチはフィットネス機能を備える端末になる可能性が高いと米メディアは報じている。

ヘッドマウント型や、眼鏡型や、「スマートウォッチ」と呼ばれる腕時計型など、ウエアラブルコンピューターは様々な形態が考えられているが、中でも手首に装着するタイプのものが有力視されている。

「バイタルデータ」が普及のカギに?

例えば矢野経済研究所の予測によると、眼鏡型端末の今年の世界出荷台数は45万台。これが来年には160万台、再来年には700万台となる見通し。これに対し、スマートウォッチは今年で1000万台、来年には3500万台、再来年には7000万台と、眼鏡型端末を1ケタ上回ると見られている。

同社がその根拠として挙げているのが、体温、血圧、心拍数といった「バイタルデータ」を検知するセンサーがスマートウォッチの一部の機種に搭載されていること。

昨今の健康志向の高まりや、在宅医療現場での導入などが普及を後押しするという。スマートウォッチは大手企業のこれまでの商品開発の動きを見ても市場に対する期待度は極めて高いと同社は分析している。

JBpress:2013年8月22日号に掲載)