世界初! “靴ナカ”お掃除グッズついに誕生!

おしりだって洗ってほしい――これは、1980年に発売されたウォシュレットのキャッチコピーである。記憶している人も多いことだろう。

あれから35年、ウォシュレットの累計出荷台数は4000万台を突破した。内閣府の調べでは、一般世帯普及率が77.5%(2015年3月)と、いまや日本の住宅には欠かせないものとなっている。

おしりを洗うという、斬新にしてシンプルなこのアイデアの真骨頂は、誰もが使用しているモノ(つまりトイレ)で、かつ、誰もが気になっていたことであるにもかかわらず、誰も何ら手をうたずにやり過ごしているという、摩訶不思議な現状に気付いたことにあると言えるだろう。

世の中には多くのアイデア商品、ニッチ産業があるが、古今東西誰もが使用しているものから新たな何かに気付くというのは本当に稀なことで、奇跡的な発見と言っても過言ではない。

実際私も、この仕事をとおし、過去に特定分野でのニッチなアイデアはたくさん見てきたが、そのような万人向けのアイデア商品やサービスというものには、ほとんどお目にかかったことがない。

そして、ウォシュレットしかり、その発見が万人向けであるがゆえに、ほぼ確実にロングランの大ヒット商品となる。

じつはこのたび、そのような画期的アイデア商品が発売されたのである! 世界初、靴ナカのホコリを除去するお掃除グッズだ。

ほこりんぼう!mini+パンフレット
ほこりんぼう!mini+パンフレット

昨年末(2014年12月)、東急ハンズ新宿店でデモ販売されて以降、売れに売れ続けているお掃除グッズ「ほこりんぼう!」(発売元:株式会社イト―※以下イト―)の第二弾となる商品で、その名も「ほこりんぼう!mini+」だ。

まさに、「靴の中だってキレイにしてほしい!」というわけだ。

●靴の中(つま先)をのぞいたことがありますか?

「ほこりんぼう!」は以前ここで紹介したこともある、狭い隙間の“わたぼこり”が驚くほどとれる高性能お掃除グッズで、もともと紡績工場で綿ぼこりを除去するために開発・使用されていたものを一般家庭向けに商品化したものだ。

大ヒット商品! ほこりんぼう!
大ヒット商品! ほこりんぼう!

そのクオリティの高さは他のほこり除去用掃除グッズの追随を許さず、発売以来売れに売れ続けている。イト―の専務である伊藤正一さん曰く、「ずっと通常生産量の倍の注文が続いていて、土日返上の忙しさ」だそうだ。とはいえ、ピークはやがて過ぎてしまう。人気商品であるうちに第二弾を生み出す必要があった。

そんなおり、私は驚くべき光景を目の当たりにした。私が履いているビジネスシューズは靴の中敷きが交換できるタイプで、自分で定期的に交換していたのだが、靴底から外した中敷きのつま先側にホコリがごっそりたまっていたのだ。

――うわっ!

靴の中の湿気取りやニオイ取りの商品はあるのに、なぜ、これほど視覚にもはっきり認識できるホコリに対してのグッズはないのか?

しかも、靴の中は湿気があってムレているわけだから、靴先にたまっているホコリともなると衛生的にも良いはずがない。それなのに・・・

すぐさま私は、他の靴にも「ほこりんぼう!」をつっこんでみた。予想通り、どの靴先からもごっそりとホコリの山がとれたのだった。

じつは、毎回その光景とは遭遇していた。だが、とくに問題を感じてはいなかったのだ。それが「ほこりんぼう!」と出会い、第二弾のことが頭の隅っこにあったことで、ようやくこの大問題に気付かされたというわけだ。

読者のみなさんにも、靴を脱いだら足の指の裏にペタンコになったホコリがくっついていたとか、靴下やストッキングの先にホコリがくっついていた、という経験を持つ人が多いのではないだろうか?とくに、夏に素足で靴を履いたことのある人なら確実にそうした経験をしているはずである。

清潔に気づかう人の多い日本にはいろんな抗菌グッズがあふれている。にもかかわらず、自らの足元がまったく見えていなかったのだ。まさに、灯台下暗しとはこのことではなかろうか。

さっそく私は、忙しいさなかの伊藤さんをお呼び出しし、新たな商品開発の提案をすることにした。

富士市産業支援センターf-Bizで伊藤さんたちと戦略会議
富士市産業支援センターf-Bizで伊藤さんたちと戦略会議

●セールスポイントを限定して絞り込む

ところで、靴ナカとはいえ、もちろん「ほこりんぼう!」同様、そこにホコリがあるかぎり使い方は多種多様だ。しかし私どもでは、あえて靴用グッズとして売り出すことを提案した。

それは、最近のヒット商品をみれば一目瞭然だが、シーン別、対象年齢別など、限定して絞り込んだ商品が圧倒的人気を誇っているからだ。

その理由を私は、わかりやすさにあるのではないかと考えている。作れば売れる高度成長期であれば大衆にむけ十把一絡げの商品でも問題はなかったものが、今はそうではない。細やかなニーズに応えるため多種多様なものが作られ、今度はいったいどれを選んでいいのかがわからなくなっている。くわえて、情報過多ということがいっそう物選びを複雑にしてしまっているのだ。 

だから、“朝のコーヒー”とか“午後の紅茶”、“45歳からのファンデーション”のようにシーンやターゲットを絞ることで、商品がわかりやすく、ひいては商品の選びやすさにつながっているという、ある意味とても単純なことが起きているのだ。

何にでも対応できるということは、魅力的なように思えて、じつは曖昧で埋もれてしまいやすい運命にあるとも言える。

「器用貧乏」という言葉があるが、これは辞書でひくと「何事も一応はうまくできるために一事に徹底できず、かえって大成しないこと。また、そのような人」と記されている。商品もやはり、いちばんの強み・長所にピントを絞って伸ばしていくことが大切なのだ。

●シェアは全世界、全人類!

革靴が西洋から入ってきた当時、日本人はワラジや草履で暮らしていた。最初に靴を見た人は、誰がそのようなものを履くものかと思ったかもしれない。しかし、いまやワラジの人などどこにもいない。

履物は誰もが使用しているものであるだけに、たとえ最初は違和感を持たれても、それが便利なものであれば、売り込み方ひとつでいくらでもシェアは伸ばせるのだ。

欧米人は室内でも靴を脱がない文化だから、ホコリのたまり具合は日本人以上かもしれない。そう考えると、「ほこりんぼう!mini+」のニーズはもしかしたら欧米の方が多いかもしれない。

つまり、「ほこりんぼう!mini+」のシェアは全世界、いや、全人類!ということでもあるのだ!

ほこりんぼう!mini+
ほこりんぼう!mini+

「いよいよ発売です!」という伊藤さんからの連絡に、私どもエフビズは、例年にも増してウキウキと心弾む早春を迎えている次第である。