台風より怖い…金正恩氏が嵐の後に降らせる「血の雨」

金正恩氏(朝鮮中央テレビ)

北朝鮮の朝鮮労働党中央軍事委員会は6日午前、非常拡大会議を緊急招集し、非常に強い台風13号(レンレン)の襲来に備え、国家的な非常災害防止対策を討議した。

これに先立ち、国営朝鮮中央通信は5日、台風13号によって同国の広い地域が豪雨などに見舞われる可能性があると伝えた。

女性芸能人を処刑場に

それによると、台風13号は7日、「黄海南道(ファンへナムド)付近に到達した後、黄海南・北道、平安南道(ピョンアンナムド)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の内陸を経て8日午前頃に咸鏡北道(ハムギョンブクト)付近を通り過ぎると見られる」という。

またこの際、「7、8の両日、東・西海岸のほとんどの地域に50~100ミリ、特に咸鏡南・北道の一部の地域で200ミリ以上、平安北道、黄海南・北道の南部地域で150ミリ以上の豪雨を伴う多量の雨が降り、慈江道、両江道の一部の地域を除いた全国の各地域で10メートル/秒以上、局部的に15~20メートル/秒以上の強風が吹く」としている。

自然災害に脆弱な北朝鮮は、台風によって毎年のように甚大な被害を受けており、相当なダメージを免れないものと見られる。

そのような危機が迫る中、党中央軍事委の非常拡大会議を指導した金正恩党委員長は、次のように述べて幹部らを叱責したという。

「台風13号が朝鮮半島を貫通し、強い中型級に発達することに関連して刻一刻、全国的に莫大な被害が発生すると予想される危険な状況が押し寄せているが、党と政府の幹部から中央と地方の活動家に至るまでその深刻さを悟れず、安逸な認識にとらわれて無為無策で旧態依然とした態度を取っている」

これを聞いた幹部たちは、台風よりも金正恩氏の怒りに命が縮む思いだったろう。いや、単に「縮む思い」だけでは済まないかもしれない。台風被害の大きさ次第では、複数の幹部が本当に「命を縮めて」しまう可能性が高い。

北朝鮮当局は最近、制裁不況で治安が悪化していることを受けて、一時手控えていた公開処刑を再び活発化させている。そこには、大衆の不満を体制に向けさせまいとする意図もあるのだろう。

金正恩氏は、自分が気に入らない部下たちを大勢処刑してきた。そしてその残酷な処刑場面を、女性芸能人らに無理やり「見学」させた独裁者であることを忘れるべきではない。

(参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー