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5回目の年間ナンバーワンになったナダルが、誇りに思うこととは!? 男子テニス・ATPファイナルズ

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
年間1位トロフィーをかじるナダル(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)

 男子ワールドプロテニスツアー最終戦であるNitto ATPファイナルズ(11月10日~17日、ロンドン・O2アリーナ)の大会6日目、アンドレ・アガシグループのラウンドロビン(総当たり戦)の第3戦で、第1シードのラファエル・ナダル(1位、スペイン)が、ステファノス・チチパス(6位、ギリシャ)を、6-7(4)、6-4、7-5で破って2勝目を挙げた。

 ナダルの試合の前日に、ノバク・ジョコビッチ(2位、セルビア)が敗れて、2019年シーズンの年間ナンバーワンはナダルに決定していたため、世界1位に華を添える勝利となった。試合後の会見は、年間ナンバーワントロフィーをナダルのそばに置きながら行われた。

「年間通してやってきたことが、素晴らしい年になったということをこのトロフィーは表していると思います。このトロフィーを得たことによって、個人的に大きな満足が得られています」

 こう語ったナダルが初めて年間ナンバーワンになったのは、2008年で22歳の時だった。その後、2010年、2013年、2017年、そして2019年。11年後にも、年間ナンバーワンになれたことをナダルは素直に喜んだ。ちなみに、33歳での年間ナンバーワンは、1973年以降の現行ランキング史上で最年長記録となる。

「すべてにおいてスーパーハッピー。初めてこのトロフィーを手にして今日まで、11年ものギャップがあります。これは、正直大きい。11年という時を経て、5回というのはすごい数字だし、簡単なことではありません」

 ナダルにとっては5回目の年間ナンバーワンとなるが、これは、ロジャー・フェデラー(3位、スイス)、ジョコビッチ、ジミー・コナーズ(アメリカ)と並ぶ史上2位タイ記録となる。史上1位は、ピート・サンプラス(アメリカ)の6回の年間ナンバーワンだ。

 2004年以降、2016年にアンディ・マリー(イギリス)が年間ナンバーワンになった以外、フェデラー、ナダル、ジョコビッチが5回ずつ年間ナンバーワンを取り合ったことになる。

 まさに“ビッグ3”が、この16年間に素晴らしい結果を残した証左といえ、われわれは、歴史上稀にみるチャンピオンたちの共演の目撃者になったわけである。

年間1位トロフィーを横に置いて、会見に臨んだナダル(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)
年間1位トロフィーを横に置いて、会見に臨んだナダル(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)

 アガシグループのラウンドロビンは、ナダル、チチパス、そして、アレクサンドラ・ズベレフ(7位、ドイツ)が2勝1敗で並んだが、セット勝率で、チチパスがグループ1位通過となり、ズベレフが直接対決でナダルに勝ったため、ズベレフが2位通過となった。

 ラウンドロビンがすべて終了した結果、準決勝は、チチパス対フェデラー、ドミニク・ティーム(5位、オーストリア)対ズベレフとなり、11月16日に行われる。

 そして、準決勝に進出できなかったナダルは、今季の個人戦の戦いが終了した。だが、まだ彼のシーズンは続き、来週には、スペイン・マドリードで開催される男子国別対抗戦・デビスカップの決勝ラウンドに臨む予定だ。

「準決勝に進出できなかったとしても、前向きな自信をもってマドリードに行けます。プレーは少しずつ良くなっています」

 ナダルの戦いはまだ終わっていない。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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