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フェデラー、男子テニス最終戦・ATPファイナルズで決勝進出ならずも、いいシーズンだったと語る理由は?

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
ATPファイナルズ準決勝で敗れたフェデラー。だが、37歳という年齢を踏まえればベスト4でも驚嘆に値する好結果だ(写真/神 仁司)
ATPファイナルズ準決勝で敗れたフェデラー。だが、37歳という年齢を踏まえればベスト4でも驚嘆に値する好結果だ(写真/神 仁司)

 男子ワールドテニスツアー最終戦であるATPファイナルズ(11月11~18日、ロンドン・O2アリーナ)大会7日目の準決勝で、第2シードのロジャー・フェデラー(3位、スイス)が、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(5位、ドイツ)に5-7、6-7(5)で敗れ、11度目の決勝進出はならなかった。

 フェデラーは、ツアー最終戦で大会史上最多となる7回目のタイトル獲得はならなかったもものの、16回目の出場となったATPファイナルズでベスト4という成績は、現在37歳という年齢を踏まえれば、素晴らしい成績であったことは言うまでもない。

「少しがっかりしているよ。自分が再び優勝できると信じていたからね。目標が高かったからこそ、がっかりしているんだ」

 このように語ったフェデラーにとって、2018年も素晴らしいシーズンになった。

「昔、(ピート・)サンプラスが言ったんだ。グランドスラムで優勝できれば、いいシーズンだとね。僕は、再びオーストラリアでものすごくいいプレーができた」

 こう振り返ったフェデラーは、2018年1月に、36歳(大会時)にしてテニスの4大メジャーであるオーストラリアンオープンで2連覇、そして6回目の優勝を果たした。そして、男子史上最多となる20個目のグランドスラムを獲得したのだった。

「すごくいいシーズンでした。またグランドスラムタイトルを1つ獲得できて、世界ナンバーワンに返り咲いた。とてもポジティブなシーズンだった」

 フェデラーが自ら語ったように、2月には、最年長(当時36歳)で世界ナンバーワンに返り咲いた。

「歴史的なシーズンにもなった。世界ナンバーワンに返り咲いたことは、自分の人生、そして自分のキャリアの中でも飛び切り大きな出来事でした。正直、返り咲けるなんて全く思っていなかったからね」

 フェデラーは、2018年シーズンから、多くのポジティブなことが得られたという。

 余談になるが、6月からユニクロと新たな契約したことは、日本のテニスファンにとっては嬉しい出来事だった。

「37歳でもハイレベルな戦いができることをとても誇りに思う」というフェデラーの活躍は、来シーズンにもまだまだ続いていきそうで、テニスファンにとっては嬉しい限りだ。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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