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セリーナ・ウイリアムズ、史上最強へ。ウインブルドン7回目の優勝&グランドスラム史上最多22回優勝!!

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
優勝プレートを手にして笑顔を見せるセリーナ(写真/神 仁司)
優勝プレートを手にして笑顔を見せるセリーナ(写真/神 仁司)

テニス4大メジャーであるグランドスラムの第3戦・ウインブルドンの女子決勝で、第1シードのセリーナ・ウイリアムズ(WTAランキング1位、6月27日付け以下同、アメリカ)が、第4シードのアンジェリク・ケルベル(4位、ドイツ)を、7-5、6-3で破り、ウインブルドンで2年連続7回目の優勝を果たした。また、セリーナ自身が昨年のウインブルドンで作った最年長優勝者記録(33歳289日)を塗り替え、34歳287日での優勝となり、新記録を樹立した(1968年のプロ解禁いわゆるオープン化以降)。この記録は、全グランドスラムを通じても、最年長優勝記録となる。

同時に、セリーナのグランドスラムタイトル数は22個となり、オープン化以降最多タイとなるシュテフィ・グラフ(ドイツ)の記録に並んだ。

決勝のカードとなったセリーナとケルベルの対戦成績は、セリーナの5勝2敗だが、2016年オーストラリアンオープン決勝ではケルベルがフルセットで勝って、グランドスラム初優勝を果たした。

「今日、セリーナが信じられないようなサーブを打ってきた」とケルベルが決勝を振り返ったように、セリーナは、最高時速199kmのサーブをはじめ、13本のサービスエースをたたき込んで試合を支配した。セリーナのファーストサーブでのポイント獲得率は88%で、驚くべき高い確率だった。

「ウインブルドンで優勝するのはすごく気持ちが高ぶるし、いつも素晴らしい気分です。22回の優勝に懸命に辿り着こうとしたし、ついにはとても素晴らしい歴史的な試合を演じることができました」(セリーナ)

オープン化以前のアマチュアテニス時代をすべて含んだ場合、女子のグランドスラムシングルス最多優勝記録は、マーガレット・コート(オーストラリア)の24回だが、セリーナは今そのことは考えず、「この瞬間を楽しむつもりです」と笑顔を見せた。

また、セリーナは、今回のウインブルドンでWTAランキング1位在位が、通算300週に達した(史上3位)。通算1位はグラフの377週、通算2位はマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)の332週で、セリーナは二人の歴代女王の背中を視野にとらえている。

さらに、セリーナは現在177週連続1位(史上2位)で、世界女王の道を突っ走っているが、グラフの連続1位186週の記録を抜いて、セリーナが新記録をつくるのは時間の問題となった。

記録づくしのセリーナの2016年ウインブルドン優勝となったが、今、女子テニス史上における最強選手は、セリーナ・ウイリアムズであることを、彼女自身が証明し続けている。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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