個性が輝く教育を~第二回世界こどもサミット、開催される

 5月5日のこども日に、第二回世界こどもサミットが開催されました。東京の読売ホールには1200名の人が集い、会場は熱気に包まれました。非常に多彩なこどもたちがこどもスピーカーとして登場しました。日本のこれまでの教育は個性を殺し、平均的なこどもを作る傾向がありました。この「平均像」から外れるこどもは、悩み、苦しみながらも、自分探しの努力をしてきました。「個性が輝く教育」の重要性をあらためて感じさせてくれるイベントでした。彼らのポジティブで迫力ある生き方からは、感銘を受けました。

映画「かみさまとのやくそく」を見たことで、前世の記憶を思い出し、今では木や石などとも会話できるようになったのは、小木曽健登さん。不登校時代を乗り越えて、今ではパワーを他の人に与える役割を果たしています。佐別当絵里さんは、日本語、英語、中国語を流暢に話すこどもです。学校だけではなく、様々な体験や学びを通して、自分にあった学び方を得ています。こどもたちが泊まる「キッズホテル」を建設中といいます。

 中島芭旺さんは、不登校時代にいろいろな人に会い、学ぶという学習方法を取得。その体験などを10歳で「見てる、知ってる、考えてる」を出版しました。それは、日本で累計17万部を突破したベストセラーとなっています。世界の多くの国で出版されつつあります。寺西倫太郎さんは第一回こどもサミット伊勢大会では観客としてきていました。そこで主催者の方などと話すなかで、新たな展開を得ました。彼は、縄文時代の「助け合い」の文化を知り、今の時代にそうした新たな縄文文化の社会を提案しています。

 佐藤夢奏さんは、まなびてらこの「こども記者クラブ」こども編集長として活躍しています。料理や食文化でも積極的な活動を展開しています。すべてに前向きな発想と行動です。羽生すみれさんは胎内記憶を持つこどもです。生まれた時から「かみさま」「天使さん」と会話します。映画「かみさまとのやくそく」にも出演し、今年出版した「かみさまは小学5年生」は話題となっています。「幸せ」をポジティブに考える彼女のスタイルは日本の学校でも取り上げられるようになっています。

 AO(あお)さんは、「いじめや孤独な時代」を学校で経験。しかしその後、人や学校に合わせるのではなく、自分が最もやりたいことをやればいい、と考え、人生の新たな展開を得ています。自分の思いを絵画で表現することを学び、今では、絵画やアート分野で知られる存在になっています。日本全国の伝統工芸を学び、世界にこの素晴らしいアートを発信したいという夢を持っています。佐藤和音さんは独学で8カ国語を習得した国産マルチリンガルです。素晴らしい知力を持ちながらも、日本の学校では「協調性運動障害」により、苦難の生徒時代を過ごしたといいます。しかし、それを乗り越え、「他人との違い」を活かしながら、世界に挑戦しています。

 渋谷友雅さんは、高校を1年の時にやめました。彼はベッドに寝た状態ですが、自分の好きなことを思いっきりやり、新たな道を模索しています。その後、自分が好きな「食」を活かし、楽しい人生を送っています。自身も料理をします。不自由な体ながらも、もっと多くのことに挑戦したいと積極的な人生を選択しています。中塚彩葉さんは、2歳頃に、胎内記憶について語り始めました。自分の使命と将来の夢を探し、挑戦をし続けています。ミルスタイン杏奈さんは、個性を大切にすることを強く訴えます。ジェンダー、国籍、肌の色や社会的地位に関係なく、個性重視の新たな教育のあり方を考えています。カンボジアなど世界の学校とも連携し、地球規模の発想で活動をしています。

 雷●帆(●は王に路)さんは、現在の社会や教育での「個性に対する偏見」を批判しています。彼女の夢はファッションデザイナーになることです。個性を潰して標準化するだけでなく、殻を破り、自由な発想力をつける教育が必要だと主張します。斎藤希望さんは、小学校2年生の時、突然に胎内記憶を2時間くらい話しはじめたといいます。その記憶を手繰り寄せ、忘れていた世界を思い出し、自分が与えられた「使命」を模索しています。

 二人のこども音楽家も参加しました。眞田優太さんは独学で津軽三味線を習得しました。「第29回津軽三味線全日本金木大会小学生の部」で優勝しています。昨日に開催された「津軽三味線日本一決定戦ジュニアの部」でも優勝。その素晴らしい三味線演奏をしてくださいました。また佐藤ひらりさんも素晴らしいピアノ演奏と歌声を披露してくださいました。彼女は視神経低形成により生まれつき全盲です。しかし素晴らしい歌唱力で会場に感銘を与えてくれました。

 会場では、プリンセステンコー東京魔術団団長の澤村正一氏を中心に、こどもたちによるイルージョンも行われました。素晴らしいイルージョン。会場は大いに盛り上がりました。現実の世界で、こどもたちが未来にイリュージョンを起こすことが必要ですね。

 エンディングテーマ曲は、「命の出会い」。作詞・作曲・歌・小川さやかで、企画は神雅氣(高谷秀司・小川さやか)が担当しました。素晴らしい曲で、会場は感動に包まれました。詩の一部を抜粋します。「風を感じながら 空を見上げれば 地球はいつでも1つにまあるく繋がってる どうして すべての命 ここで出会ったのだろう ただ笑いあえる それだけで 明日が過去が今が輝いてゆく 地球の裏側で 同じように生きている仲間がいる 空と海の向うどこまでも 届くやさしい強さを 僕らはみんなもっている さあ 歩き出そう」 地球の裏側の貧困や紛争に苦しむこどもたちとも繋がり、新たなやさしい社会を作ることが必要とされています。まさに世界こどもサミットにふさわしいエンディングテーマ曲となりました。

 素晴らしい第二回世界こどもサミットとなりました。2部でパネル司会進行役をされたキングコングの西野亮廣さんは、「とにかく行動することが大切。愚痴を言うより、一歩でも前に進む積極性が新たな時代を作ると思う」と感想を述べていました。

 この世界こどもサミットでは、日本、世界の19ヶ所でサテライトサミットが開催されたことも特筆されます。すでに全国的、国際的な取り組みになっています。これから多くの国や地域で世界こどもサミットが開催される予定です。来年にはニューヨークで第三回こどもサミットが企画されています。世界こどもサミットの代表・菅沼奏香さんは「世界を巻き込む教育革命、社会革命を起こしたい」と語ります。未来の世代といわれるこどもとともに、新たな未来づくりの挑戦が始まっています。