長島昭久氏、民進党を離党~政界再編の起爆になる可能性も

(写真:アフロ)

長島昭久議員が民進党からの離党を発表した。記者会見での長島氏はなにか吹っ切れた感じで、表情にも余裕があった。かなりの期間、民進党内からの改革か、離党しての新たな道の模索かを悩んできたのだろう。やっと次のステップを踏み出した、という晴れやかさが感じられた。

長島議員は影響力のある政治家だけに、民進党だけでなく政界全体に強いインパクトがある。民進党は右から左まで非自民の寄せ集め状態であり、明確な方向性が打ち出せない状態が続いている。批判の言葉や態度は強いが、自らの方向は定まらず、内容は曖昧なままだ。

民進党の前身の民主党は新たな道を提言する党として自らをアピールし、国民は大きな期待を寄せた。それが2009年に劇的な政権交代をもたらしたのだ。長島議員が記者会見でも言ったように、民主党が政権与党の時には、消費税、TPP、ACSA、秘密保護法制、安保法制、憲法改正論議、共謀罪なども前向きに実行しようとしていた。何かが変わる、と思えたものだ。しかし、鳩山政権、菅政権などを経て、その期待は失望に変わった。

再び、下野し、党名も民進党とした今、かつて推進したり、容認した重要課題のすべてを拒否する状態となっている。疑問を感じる人も少なくない。まともに対案を出せない民進党に国民の支持は下がり続けているし、内部からも離党者がでる状態だ。確かに様々な志向性、政治思想、政策を持っている人の集まりだからまとめるのは容易ではない。しかし今のように方向なき批判を続ける政党に将来の展望は見込めない。

長島議員は昨年の民進党の代表選に出馬することを検討したが、必要な20人の推薦人が確保できず、断念している。その時に確保できたのが13人という。長島氏に強く同調していた議員は少なくとも13人いたことになる。結局、この時は政治志向性の似ている前原誠司氏の支援に回るのだが、前原氏の支持者も入れると非常に多くの議員が、今の蓮舫氏の方向と異なる方向性を持っているといっていい。

民進党内の保守志向の政治家の一人、細野豪志氏にも静岡県知事への出馬の噂がある。もし、細野氏が出馬となれば、民進党には大きな打撃になりそうだ。前原氏の動向も注目される。前原氏の動向によっては、民進党内の保守勢力が一気に離脱し、非自民保守の一つの勢力を作る可能性がある。

民進党はさらに左舵を切るのか、それとも次の離党者を出さないために曖昧路線にするのか。まだ民進党には非自民保守の政治家がいるが影響力ある長島氏の離党によって後に続く人が出る可能性がある。確かに民進党にとっては打撃であるし、蓮舫氏のリーダーシップはさらに低下することになる。しかし、今の寄せ集め政党を続けても展望はない。喧嘩別れを辞さないような激しい徹底的議論をして、合意できない人は離党し、残った人で明確な方向性を決めたほうがいい。

長島氏だけの離党でなく仲間も増えると第二の保守政党の動きに繋がり政界再編の起爆になるかも知れない。都議選の動きと連動して注目だ。都議会選では、都民ファーストの会と公明党との連携強化が話題になっている。長島氏は自民党に入るのか、それとも都民ファーストと手を組むのか。日本維新の会との関係はどうなるのか。

都議選では民進党は相当に議席を減らすと予想されている。都議選後にも蓮舫代表体制が持続するのか、それとも前原新体制になるのかどうか。都議選が絡みながら、民進党内部の勢力争い、そして政界再編に繋がる動きが水面下で進むことになる。都議選の結果と都議選後の動きが、新たな政界の構成を作ることになりそうだ。