大坂なおみ選手の二重国籍問題~東京オリンピックは日本代表で出場できるのか

東レ・パンパシフィックOP 準決勝(写真:Motoo Naka/アフロ)

大坂なおみ選手の快進撃が止まらない。東レ・パンパシフィック・オープンで準優勝を飾り、今後の成長が期待される。まだ18歳。どこまで強くなるのだろうかと思わせるプレーヤーだ。錦織圭選手とともに世界のトップ選手として活躍する日は近いようだ。

錦織選手のリオ・オリンピックでの活躍は素晴らしかった。大坂選手はリオ・オリンピックには間に合わなかったものの、4年後の東京オリンピックではほぼ間違いなく代表に選出されることになるだろう。今から楽しみだ。

問題は、日本代表としてか、アメリカ代表としてか、だ。リオ・オリンピック時には18歳であり、二重国籍が許されており、もし代表に選ばれるのであれば選手登録をどちらの国にするかがポイントであった。アメリカの女子テニスプレーヤーの選手層は厚い。世界のトップ10に、セリーナ・ウイリアムズ、ビーナス・ウイリアムズ、マディソン・キーズが名前を連ねる。トップ100には15名もいる。現時点ではアメリカ代表としては難しい。しかし、東京オリンピックとなると状況は異なるだろう。日本代表としても、アメリカ代表としても十分に資格がある状態になっていると予想される。

東京オリンピックでは別の問題が浮上する。蓮舫氏の二重国籍問題で大きな話題になったが、日本は基本的に二重国籍を認めておらず、二重国籍者は、22歳に達するまでに、どちらかの国籍を選択する必要がある。大坂なおみ選手は東京オリンピック時には22歳であり、それまでに国籍の選択を迫られる。蓮舫氏の騒動でこの問題がクローズアップされなければ、日本国籍を選択しながらも、アメリカ国籍も残しておくこともありえたかもしれない。実際にそのようにして、22歳以降も二重国籍のままの人も少なくない。ただ、ここまで二重国籍問題がクローズアップされるとやはり国籍を一つにした上での選手登録となりそうだ。蓮舫氏は国会議員だから厳しくルールが適応され、そうでない場合には緩やかに運用されるというルールが確立されれば二重国籍のままに日本選手登録が可能だろうが、これを公式ルールとして認めるのは難しいだろう。

大坂選手は居住地はアメリカであり、英語が第一母国語で、日本語は「学習」段階という状態だと、アメリカ国籍を失うことはかなりの抵抗がありそうだ。大阪選手は日本オリンピック委員会の強化指定選手に選出されている。また東京オリンピックに関しても出場を目指す意欲を示しているが、国籍問題は一つの壁になりそうだ。できれば日本代表での出場を望みたいが、これは本人の選択になりそうだ。

世界的にも多重国籍者は増えており、多重国籍を認める国も多い。ただ、この方向で世界が今後も動くかといえばそうともいえない。テロなどの問題などから、多重国籍を認めない方向も生まれている。かなり難しい問題となっていることは確かだ。日本は今後のルールとして、蓮舫氏などの国会議員などには二重国籍禁止を厳しく適用し他の人には緩やかに対応するのか、すべての人に厳しく対応するのかは明確にしなければならないだろう。

東京オリンピックで大阪選手は日の丸をつけて登場するのか、星条旗をつけて登場するのか。どちらでも応援したいが、できれば日の丸を中央に高く掲げて欲しいとは思う。