消費税率を10%に引き上げるのが延ばされる可能性がある。安倍晋三首相と民進党の岡田克也代表らによる党首討論があり、岡田代表は来年4月に予定される消費税率10%への引き上げに対して、消費が弱い現状では先送りすることを提言している。消費税率の引き上げについては、民主党政権時代には民主党がそのプランを出した経緯もあり、政権与党と野党の立場の違いで政策が異なるという印象もある。

確かに目先の景気のためには消費税の引き上げは延ばしたほうがいいとわかる。しかし同時に、財源の確保も緊急の課題だ。こうした時にはたいていたばこ税の引き上げが議論されてきた。欧米の国では日本よりもたばこの価格がはるかに高く設定されているところも多くなっている。オーストラリアでは1箱2000円~3000円にまで上がっている。もちろん非常に高い税率によるものである。日本のたばこはまだ安い、といわれており、たばこ税の引き上げもまた議論になるであろう。

それとともに、議論されながら実施されてこなかったパチンコ税が具体化する可能性がある。パチンコ業界の売上は年間20兆円ともいわれる。それをもとに、1%の課税で2000億円の税収が生まれるという試算がある。ただ今考えられているパチンコ税は、お客の得る払い戻し金にかかるもの。実際にはそれよりは少なくなる。それでもかなりの額にはなる。

仮に5%のパチンコ税を課すとするとかなり実質的な税収の確保につながる。今、パチンコ業界に対する批判の声は高くなっている。パチンコ業界も真っ向から反対の声をあげにくい状況がある。今、考えられているパチンコ税の仕組みであれば、お客が得るお金(3店方式によるものなので、パチンコ店からではなく景品売買所から得るお金に対するもの)に税金がかけられることになる。パチンコ屋の税金は増えないように見えるが、実際にはお客が減少することになり、お客が有利になるような仕組みを考えなければならなくなる。またパチンコ業界は脱税しやすい業界とも言われる。パチンコ税の導入は、金の流れをより的確に掴むことにつながる。パチンコ税の導入はこの効果も高いと言われる。

パチンコ業界には昨年あたりから非常に厳しい規制の適応が行われている。実際に厳しく適応すればパチンコ業界がなくなるとも考えられる。3店方式というのもいわば抜け道を考えたもの。その抜け道を閉ざされると、パチンコの仕組みが成り立たなくなるのである。

パチンコ税の導入とともに、パチンコが産業として継続できる保証を得る、ということもありうる。パチンコ業界の存続と引換えにパチンコ税の導入を受け入れる、というのである。パチンコ税はかなり現実味を帯びてきた。ギャンブルに対する厳しい社会の目もある。消費税の引き上げを延ばすかわりに、パチンコ税の導入というのもありうる選択肢となった。

「タバコをふかしながら、パチンコに耽る」というのはかなりの納税となるかも知れない。