民主党と維新の党の新党名は「民進党」~釈然としない3つの問題

(写真:アフロ)

民主党と維新の党がつくる新党の名前が決まりました。「民進党」です。3月12日と13日で両党が世論調査を調査会社に委託し、結果が出ました。

民主党調査 :「立憲民主党」18.7%、「民進党」24.0%

維新の党調査:「立憲民主党」20.9%、「民進党」25.9%

つまり、どちらの調査でも、「民進党」が「立憲民主党」を上回りましたから、調査結果を尊重して「民進党」と決めたようです。

民進党とは、「国民とともに進む」 というコンセプトのようです。

ネットでの党名の募集をし、2つの世論調査までして決めたものですが、何かワクワク感がないのが気がかりです。もっと「新たなスタートを切る」という感じが出るものであれば良かったのですが。。。

多くの人が釈然としないのには3つの問題があるように思います。

1.台湾の民進党との関係

民主党という名前もアメリカの二大政党の一つではあります。しかし、アメリカでは英語表記ですから、直接的に重なるわけではありません。 また、基本的にアメリカでも共和党が保守で、民主党がリベラルという軸がありますから、日本でも自民党が保守で、民主党がリベラルというイメージと合致します。政党名が重なっても問題視する人はほとんどいませんでした。

しかし、台湾の民進党と名前が一緒となると、微妙な部分があります。 台湾の国民党と民進党との関係は日本の自民党と「民進党」との関係とはかなり違います。台湾の場合には中国との距離などが大きな要素です。あえて隣国の政党と同じ名前をつけるのであれば、そうした要素にも配慮があっていいような気はします。イメージとして何かうまく繋がらないのです。

2.ネット公募の意味は?

今回はインターネットも使って新党名を募集しました。1位は民主党、2位は立憲民主党、3位は民新党、4位は新民主党、5位は国民主権党だったと報道されています。民進党はここには入っていないのですね。 かなりの人は民新党になるのではないかと思っていたのではないでしょうか。「民」主党と維「新」の党の合流ですし、国民とともに新しい社会をつくるということでも良かったような気はします。おそらくこれの方が支持を得たように思います。なぜ、民進党が案となったのか、よくわからないところです。

3.維新の党が新党の名付け親

維新の党のメンバーの中には民主党からの出戻り組もいます。また民主党と維新の党では体力には明らかな差があります。しかし結局は、維新の党の提案の名前に変わるということは、民主党議員の中には釈然としない感覚が残るはずです。建前は「そうしたことに関係なく、皆、新たな気持ちで新党の民進党でがんばる」というでしょうが、微妙な気持ちは残ります。 民主党議員の中には「民主党」という名前にこだわった人も少なくありません。しかもネット公募では「民主党」が1位でした。それだけに蟠りは残る可能性があります。民主党からの提案、維新の党からの提案、という形ではなく、3~4の案を「懇談会提案」という形で世論調査にかけたほうがよかったかもしれません。

何かすっきりしない名前の決め方ではありました。特に民主党議員や民主党の支援者は「よっしゃ、新党でがんばるぞ」という感じになるかどうか。こうした懸念を吹っ飛ばすくらいの勢いが出せる新党になることが求められます。そうでなければ、新党効果はほとんど期待できません。