ロシア、ロンドンオリンピック陸上競技で国家ぐるみのドーピングか?

ロシアは今でもオリンピックではメダル獲得の上位国です。ロンドンオリンピックではアメリカ、中国、イギリスの次の4位です。このロンドンオリンピックではこの4カ国が他を離しています。

 しかし、以前はこんなものではなかった、という感があります。社会主義国ソ連はオリンピックで1~2位を争う国でした。それだけに焦りもあったのでしょう。

 世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会が、ロシアによる国ぐるみのドーピングがあったとして、国際陸上競技連盟(IAAF)にロシア陸連を資格停止処分にするよう勧告したことが報道されています。国家ぐるみとなると驚きです。これまでにもドーピング問題はありますが、コーチやチームレベルでとどまっていました。陸上競技の枠内であっても国家ぐるみの疑惑があがったことは相当に大きな問題です。そうした国をあげてのドーピング戦略はうわさはされてきました。特に米ソ冷戦時代には、社会主義ブロックの国のメダルが多く、ドーピングの疑惑が上がっていました。

 しかし今の時代に国家ぐるみでドーピング疑惑があがるのは驚きとしか言いようがありません。ロシア陸連はロシアだけの問題ではない、という趣旨のことを言っています。他にもあるのでしょうか。他の国でもあるとしたらこれはさらに大きな問題に発展します。

 ロシアがロンドンオリンピックの陸上競技で得たメダルは金メダルが8個、銀メダルが5個、銅メダルが5個の18個です。素晴らしい成績です。このメダリストの扱いも本当にドーピングが確定されたら微妙になります。全員がドーピングを行っていたのか、それとも行っていた選手のグループと行っていなかった選手のグループがあるのかどうか。聞き取りや証拠の捜索などこれから大変な事態になります。

 独立委のディック・パウンド委員長は、「ロシアが組織的なドーピング問題を解決するまで、リオデジャネイロ五輪の陸上競技に参加すべきではない」と語っています。ボイコットはあっても、ドーピングでロシアの陸上競技全体がオリンピックに参加できなくなるという異常事態も想定される子ことになりました。

 ドーピングとトップアスリートは競技によっては密接に結びつきやすい状況です。陸上競技のように基礎体力が大きなウエートを占める競技では一層そうです。陸上競技の多くは個人競技ですからドーピング問題が置きやすい環境と言えます。ドーピングは、スポーツでの競争の意味を台無しにしますし、競技者の健康の問題も引き起こします。厳しく対応するのが当然です。

 ドーピングを検査する手法とそれを逃れるテクニックとがいたちごっこを繰り返してきました。どちらの技術力が上か、という競争でした。これからも続くでしょう。だからこそ、厳しい対応が望まれます。他にもロシアのような国はないかどうか。東京オリンピックはクリーンなオリンピックになることを願います。