ミャンマーは総選挙で変革を選択か~日本は本格的な支援を

(写真:アフロ)

 ミャンマーで総選挙が行われ、開票も行われました。まだ正式の発表はなく、メディアなどが出口調査などを頼りに結果予想をしています。アウンサンスーチー氏が率いる最大野党「国民民主連盟(NLD)」が圧勝、というのがほとんどのメディアの論調です。7割を超す議席とみられています。

 問題は、「国民民主連盟(NLD)」が実際に政権を奪えるかどうか、です。ミャンマーの議会は議席の4分の1があらかじめ軍に割り当てられています。ということは、過半数を得るには一般選挙で3分の2を超える議席を獲得しなければなりません。この制度自体、かなり問題です。軍に議席の割り当てがあるというのは考えられない制度ですが、選挙もなかったことを考えれば前進、ということなのでしょう。

 出口調査の勢いのままであれば、「国民民主連盟(NLD)」は政権をとることになるのでしょう。しかし、本当に出口調査の勢いのままの結果となるかはまだわかりません。選挙開票での不正は先進国でもあること。ミャンマーの選挙ではどのような「しかけ」があるか、わかりません。ただ、外国メディアも関心をもって見守っていますから、出口調査とあまりにかけ離れた結果が報告されると問題となるでしょう。

 また、政権を明け渡しても、実権のいくつかは渡さないという可能性もあります。独裁政権が続いた国です。簡単に「民主化」に進むかどうかは疑問があります。アウンサンスーチー氏の警備もさらに重要になります。どのような刺客が送られるのかも注意する必要があります。

 こうした障害を乗り越えてNLDが政権をとったとしたとして、課題は人材でしょう。これまで政治に関わることがほとんどできなかったのです。今回、選出されるであろうという候補者も、経歴などからするとテインセイン大統領率いる与党「連邦団結発展党(USDP)」の候補者の方が即戦力としては有望です。時間がかかる、ということでしょう。

 最初のうちは選挙に勝った勢いがありますが、徐々に現実の問題と向き合わなければなりません。その時には政治の経験の有無は大きな差を生みます。ここで、日本の支援の可能性もあります。アウンサンスーチー氏は日本に留学経験もあり、日本とのパイプもあります。行政の手法や自治の運営などにおいては日本はこれまでにも多くの発展途上国の支援を行ってきました。本格的にこうした支援をしてはどうでしょうか。

 仏教国ということもあり、日本でのミャンマー、かつてのビルマのイメージはいいものがあります。ミャンマーでの日本のイメージも良さそうです。ミャンマーはこれからさらに伸びていく国です。民主化と経済成長の流れを止めることなく、発展することは、日本にとってもアジアにとってもいいことです。

 長期の民主的安定政権となることを祈ります。ただ、かなりの茨の道がまっているようには思います。