安倍首相、アメリカで日本の観光を宣伝~クールジャパンは新たな日本の外交戦略に

(写真:アフロ)

 安倍首相はアメリカで旅行会社やマスコミ関係者を集めた日本政府観光局主催の訪日セミナーに出席し、日本の魅力を宣伝したと報道されています。クールジャパンの活動の一環と言えますね。

 イベントには巨人や米大リーグで活躍した松井秀喜さんやNHK連続テレビ小説「マッサン」でヒロイン役を演じたシャーロット・ケイト・フォックスさんの姿もあったようです。

 日本文化は今、世界で一種のブームとなっていると言えます。伝統的な日本文化からJポップやアイドル文化、漫画やアニメなど多彩です。日本食も非常に重要です。寿司やすき焼きだけではありません。ラーメン、うどん、たこ焼き、お好み焼きなども今では大きな人気を誇ります。カレーライスや和風スパゲティなども今では日本料理の中に入っていると言っていいほど。素晴らしいです。

 よくこうした日本文化のブームは観光産業を育てると言われます。確かに、最近の日本への観光客数はうなぎのぼりで、観光産業にも富をもたらしています。都市圏では出張にホテルを取るのも難しい状態となります。

 しかし、それよりも大きいのはこの日本ブームの派生的な影響です。日本に対する好印象は、観光産業だけでなく様々な産業にプラスで働きます。日本の企業で働きたい、日本の企業と働きたい、日本で働きたい、日本人と働きたい、と考える人もこうした好印象とネットワークから生まれます。観光産業だけでなく、他の産業への影響も大きい。特に欧米の白人優位の社会においては、日本人がしっかりと交渉をし、仕事をするには、日本に対する好印象があるか、ないかは大きなポイントになります。

 またこうした国際交流は、日本の平和にとっても大きな意味があります。そんなに簡単なことではない、という人もいるでしょうが、この人的ネットワークは非常に有効なのです。最後はやはりどれだけ人間的なコミュニケーションがあるかどうか。ミサイルに100億円を投じるのよりも、国際交流に100億円を投じたほうが、はるかに平和のためになると思っています。観光はそのための有効なツールです。観光立国日本は、世界の人と友好な交流を持つための基礎になると思っています。

 異文化を知り、国際社会の常識を知ることにもなります。東西冷戦を打ち破ったのは、観光などの民の交流です。お互いが情報を交換し、お互いの発想を知る。そこから新たな社会が生まれたのです。

 日本は島国であり、海外からの観光客が訪問するのが難しい状況がありました。また日本は物価が高いというイメージもありました。円安の今、日本の観光は、以前よりもやりやすくなっています。日本の文化、環境、地域を売り出すことは、観光という分野に限らず、日本の産業や安全保障においても大きな意義があります。この視点から観光を見直すと、もっともっとお金を使ってもいいですし、宣伝をしていいですね。来てくれた外国人との交流の場を確保することも必要です。交流する観光を作っていきたいですね。