アフリカとの挑戦~日本の本格的援助の展望

(写真:アフロ)

安倍首相はニューヨークの国連本部で、日・アフリカ地域経済共同体議長国首脳会合に出席し、「質の高いインフラ投資」を通じてアフリカ開発に貢献するとともに、アフリカ製品のブランド化を支援する考えを表明しました。国連安全保障理事会改革を実現するための連携も呼びかけたと報道されています。

アジアの成長には目覚しいものがありました。しかし、アフリカは潜在能力は常に言われながらも、未だに厳しい状況が続きます。アフリカ支援においては、まずなんといってもヨーロッパの存在があります。フランスやイギリスは植民地化していたこともあり、様々な支援をしてきました。しかしその結果は、あまり芳しいものではありません。いわゆる支援漬けになったのです。ヨーロッパからの支援を要求し、そしてそれをベースに生活する知識層。内部では利権も絡まった闘争があります。これでは自立への道は開けません。

ヨーロッパはアフリカ植民地化の歴史があるだけに、かえって支援による成果をあげるのは難しいようです。小麦の生産のできない地理的環境の国にパンを支援し、パンの味を覚えさせる。それによってその国の主食産業はさらに衰退し、従属関係が強まっていくこともあります。人道支援は、短期でなければなりません。長期にわたるとそれは従属関係になってしまうのです。

誤解を招きそうですが、あえていえば、発展途上国への支援で成功を収めているのはほとんどが日本の支援です。アジアの発展が注目されていますが、かなりは日本の支援をベースに可能になってきました。日本の支援の中心はインフラ整備、教育、社会システムの構築などです。日本自体にあまり農業生産品がなかったので、パンやコメを支援するのではなく、社会が富を生み出す構造を支援してきたのです。もちろん、そうした支援には日本企業への利益誘導があったことは確かです。しかし、確実に日本の支援は成果を上げてきました。最近では、大手企業への利益誘導に対する批判もあり、NGOなどを通じた民の支援にも力を入れています。

欧米の支援は素晴らしくて、日本の支援には問題がある、という論調が強かった時期もあります。しかし、現実は、日本の支援の方法にもかなりいい部分があったのです。結果を見れば、日本の支援の有効性もわかります。

アフリカは非常に難しい地域であることはほとんどの人が認識しています。国内での対立も部族間で行われます。治安の問題や不正の問題も半端ではありません。北と南を除いては、高温多湿で住むのにもあまり快適とは思えません。その状況を踏まえたうえで、どのような発展の展望があるのか。日本はアフリカでは植民地支配がなく、日本イメージもかなりいいものがあります。日本がアフリカに出来ることは何か。相当にたくさんあると思います。

気がかりなのはアフリカの専門家の数が少ないことです。実践においても研究においても非常に少ないのです。日本がアフリカの支援をしようとするなら、知アフリカの日本人を増やすことが必要でしょう。アジアとアフリカの未来に日本が貢献できるのであれば、日本の未来も拓けてきます。単なるお金の支援ではなく、総合的な支援が必要です。