今秋、衆議院解散総選挙はあるのか~自民党大勝のシナリオ

今秋の衆議院解散総選挙の可能性が騒がれ始めました。現在、自民党は衆議院議長の伊吹文明氏と参議院議長の山崎正昭氏を含めて、衆議院議員295名、参議院議員115名の大勢力を誇っています。普通に考えれるなら、この勢力を減らすかも知れない選挙をあえて行うことは考えられないこと。選挙には多額のお金もかかります。選挙をしなければならない議員はたまったものではありません。衆議院議員も腰を落ち着けて、選挙対策ではない「政治」を行う絶好の時期のはずです。

私は、衆議院解散総選挙が2~3年ごとに当たり前のように行われる日本の選挙文化には反対です。政治家が選挙対策ばかりをすることになり、まともに政治が進まないのです。しかも時の与党の都合でいきなり解散総選挙が行われると、かなり歪な政治文化が生まれます。政策論議のないままの選挙となることも問題です。それでなくても「風」頼みの選挙となってきています。いきなりの解散総選挙ではますますこの傾向が強まります。

とはいえ、現実的に今秋の解散総選挙の可能性について考えてみましょう。

私は大いにあり得ると思っています。理由は簡単です。行えば、自民党はさらに大勝し、その威勢を持って、改憲などの大改革を行える可能性が高まるからです。

安倍政権への支持率がやや落ちていて、総選挙をするなら自民党は議席を減らすと考える人もいますが、それは間違いです。衆議院選挙の多くの議席は小選挙区の選挙区で選出されます。自民党か野党か、という選択が小選挙区ごとに行われます。民主党政権へのトラウマはまだ残っています。海江田万里代表のもと改革を進めていますが、国民にはあまり伝わってきていません。前倒しの代表選の声もありますが、どうやらこのままの体制でいくようです。今の勢いでは、民主党候補が自民党候補に勝利する選挙区はさらに少なくなるといえます。民主党に代わる可能性のある他の野党も現時点では非常に弱体化しています。みんなの党は分裂し、維新の会も混迷しています。小選挙区で勝利するのは非常に難しいのです。

また選挙の資金についても考えなければならないでしょう。自民党が安定的な与党になったために、自民党にはまた政治資金が集まるようになっています。衆議院選、参議院選の勝利で、政党交付金も以前に比べれば豊かになりました。現在の野党は、期待感が薄れていますから、政治資金が極めて集まりにくい状態です。これは民主党もみんなの党も維新の会も一緒です。

つまり、今の自民党にまともに勝負できる野党はすぐにはないのです。今秋にいきなりの解散総選挙となったら、衆議院では300~350議席の大勝となるでしょう。

この策を安倍政権はとるかどうか。ここまでシナリオがかけるなら、可能性は十分にあると思います。