東京都知事選で合同個人演説会を!~重要課題をしっかりと都民の前で議論をしてほしい

2012年時の東京都知事選公開討論会

 東京都知事選(2月9日投開票)での公開討論会は、東京青年会議所などが企画してきましたが、実現にはいたっていません。公職選挙法は規定によると、選挙の告示までは政策論争の場としての公開討論会は開けますが、告示後は選挙活動となるために、公開討論会は開催できなくなります。しかし、告示の後でも、合同個人演説会という形で、実質的な公開討論会の開催は可能です。私もこうした形で、告示・公示後に合同個人演説会を行ってきたことがあります。投票日が近くなるので、関心も高まっていて、効果的という側面もあります。また政策も固まってきていますから、政策論争としてはこちらのほうがいいという声すらあります。今回の東京都知事選のように急に選挙が決まると、立候補予定者の陣容が固まるのも告示直前となります。政策が固まるのはさらにその後となります。衆議院での突然の解散による総選挙の時もよく似た状況になります。マニフェスト・公約が固まり、印刷物となるのは本当に公示の直前です。つまりこうした場合には選挙戦に入ってから、合同個人演説会を開催するのは現実的な方法といえます。

 今のところ、この告示後の公開討論会、つまり合同個人演説会の実現もめどがたたない状況のようです。細川護熙氏の広報担当者は24日、「討論会に絶対出ないわけではないが、単独のものを優先したい。討論会の内容、本人の日程などを総合的に考えて参加を判断したい」と語ったと読売新聞などは報じています。

 選挙戦に入ると、分刻みの予定が組まれます。街頭演説、個人演説会、握手周り、個人的な面会など、食事をとるのもおむすびを数分で食べるくらいです。重要なものと位置づけなければ、選挙戦に入ってから、主要な立候補者の予定を合わせることはまず無理です。

 私も公開討論会の開催は数十回行ってきました。時間の調整を行うことは非常にむつかしいことは確かです。しかし、選挙前の討論会はそのむつかしい時間調整をしてもらる価値のある重要なことです。ぜひとも、公開討論会のために時間をあけていただき、合同個人演説会が開催されることを期待しています。

 今回の都知事選では重要な論点がいくつもあります。

1)東京オリンピックの開催が決まりましたが、東京のインフラは老朽化しています。これから東京の再イノベーションが求められています。

2)また東京直下型地震の可能性もあります。防災をどうするか。

3)原発の問題も争点の一つです。東京都は電気エネルギーの消費地ですし、東電の大株主の一つです。原発への対応も考える必要があります。

4)東京は、外交などにおいても様々なメッセージを伝える首都でもあります。日中、日韓関係がこじれる中、どのようなメッセージを発するのか。また急成長を遂げるASEAN、インド、アフリカなどとの連携もどのようにするのか。東京は、日本の東京だけでなく、世界のTokyoでもあります。

5)経済成長のシナリオも聞きたいものです。アベノミクス効果もあり、日本の経済は立ち直りつつあります。東京はどのように考えるのか。どのような成長戦略を持つのか。

6)東京の住民も高齢化しつつあります。その分、医療予算・福祉予算は膨らみつつあります。都民が暮らしやすい政策は何か。

 こうした課題をしっかりと議論していただきたいと思います。まずは、選挙のあり方、選挙への取り組みの姿勢が問われます。合同個人演説会の開催は東京都が都民とともに成長するための象徴としてもぜひとも必要だと思っています。