東京都知事選、舛添氏対細川氏の構図~小泉旋風はまた起こるのか

 細川護煕元首相が東京都知事選に無所属で立候補する意志を固めたと報道されています。「脱原発」を唱える小泉純一郎元首相と会談後、正式に表明する見通しだといいます。

 舛添要一氏はすでに立候補を表明しています。舛添氏は9日午後、自民党都議団らに、かつて自民党を離党し、除名されたことについて、「大変なご迷惑をおかけした」と述べ、その経緯について説明したといいます。自民党都議団は、舛添氏の釈明を受け入れ、都知事選で、舛添氏を支援することを決めたと報道されています。自民党が支持する形で舛添氏が立候補することになりそうです。舛添氏が大本命で、自民党がバックにつくとなると圧勝と考えられましたが、細川氏の立候補表明で、わからなくなりました。

 細川氏のネックの一つは年齢。75歳という高齢ですから、浮動票頼みの選挙で、イメージとしてはいいとは言えません。しかし、小泉元首相との元首相タッグとなれば、やはり大きな流れが作られる可能性があります。ポイントは小泉元首相がどこまで選挙に関わるか、です。演説の多くに、小泉元首相が付き添い、元首相タッグで演説会をするなら、これは大きなインパクトがあります。

 小泉氏は、自身の総裁選選挙や衆議院総選挙の時も、サプライズを連発し、シングルイシュー選挙で大勝利をしてきた政治家です。今回は原発問題をテーマに大演説が行われる可能性が高いのです。原発問題は東京都民にとっても非常に重要な問題ではあります。原発事故で、かなりの負担を強いられた都民の感情は、原発か反原発か、問われるなら反原発となるでしょう。舛添氏は慎重に対応、というスタンス。バンバンと反原発を迫る元首相コンビと慎重に対応、という舛添氏のスタンスでは、勢いに違いが出ます。攻める元首相コンビ対守る舛添陣営という構図となると、組織選挙をしない、できない元首相コンビにも勝ち目が出ます。小泉元首相は組織選挙よりも、イメージ選挙が強い人です。特に大都市東京都では、浮動票の獲得が絶対的に重要。かなりの接戦が予想されます。

 舛添氏に関しては、自民党が推薦となるのか、実質推薦となるのかは別にして、支援に回るでしょう。公明党もほぼ同様の形になりそうです。おそらく細川氏は完全に無所属、つまりどこからも推薦ももらわないというスタンスをとるでしょう。しかし、民主党は細川氏を支援する方向で話をしているようです。自民対民主という構図になるなら、舛添氏が有利になります。民主党があまり強く支持に回ると、舛添氏が有利になる可能性があります。最近、またメディアに登場機会が増えている小沢一郎氏も支持に回る可能性が高いでしょう。しかしこれも、票の積み重ねになるかどうかは微妙です。ただ、オリンピックで2度の金メダルの谷亮子氏が一緒に演説するとなるとまた状況は異なります。原発だけでなく、オリンピックも都知事選の論点の一つ。細川・小泉コンビでは、オリンピックへの対応がわかりにくいのです。あくまでシングルイシュー選挙とするのか、それとも総合力もアピールするのか。

 反原発、脱原発ではすでに宇都宮健児氏が立候補を表明しています。おそらくこのまま突っ走ることになりますが、反原発、脱原発を優先させるということであれば、降りて、細川氏支援に回る可能性もゼロとは言えません。ただ、政治思想としては、細川ー小泉コンビとは大きく異なります。一緒になるのは難しいでしょう。これからの選挙構図も見ていく必要があります。

 舛添氏圧勝、の予想で展開してきた都知事選ですが、細川氏が立候補を表明すると際どい勝負になりそうです。あまりに浮動票の行方が大きいので、予想は難しいところです。自民・公明の支持もありますし、本人の知名度も高いことから舛添氏が有利ではありますが、小泉旋風の手法がまた行われるなら、細川氏が一気に票をさらうということも考えられます。細川氏ではなく、小泉氏自らの立候補となると、大本命になるのですが。。。