燃料電池車の挑戦~ホンダとGMが燃料電池車の中心の燃料電池を共同生産を検討

 ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)が、燃料電池車の心臓部にあたる燃料電池を共同生産する検討に入ったことが報道されています。燃料電池は水素と空気中の酸素を化学反応させて電気を作るというもの。燃料電池車は、走行中に二酸化炭素など排ガスを一切出さないことから「究極のエコカー」とされます。水素をどのようにして確保するかという問題はありますが、他のエコエネルギーと比較して、画期的なものです。

 問題は、まず第一にコスト。購入時の初期コストも高いですし、使用期間にかかるランニング・コストもかなりかかるとされます。耐久性・発電効率の向上・電解質の長寿命化やインフラ整備等の課題も指摘されてきました。コストに関しては、大量生産によってかなりはカバーされます。しかし大量生産に持って行くまでに、インフラの整備なども含めて、超えるべき壁がたくさんあります。ホンダとGMの連携は、この高い壁を乗り越えるためのものでしょう。しかし、一般的に言って簡単に超えれる壁のようには思えません。

 この夢のようなエネルギーをどのように実現していくのか。社会的責任投資などの活用も必要になります。さらに大きな資本の投入とともに社会的なインフラの整備や社会的な導入のためのインセンティブも必要になります。

 この新エネルギーの分野で日本はどのような地位をえることができるのでしょうか。新エネルギーの重要性は指摘されてきましたが、いまだにほとんどが化石燃料に頼っています。ハイブリッドは確かにヒット商品になりました。今のインフラのままで普及できたことが成功の要因でしょう。しかし、ハイブリッドは省エネにはなっても、新たなエネルギーの創造にはなっていません。ある意味、新エネルギーまでの「つなぎ」と言えるのかもしれません。

 燃料電池車について聞くと、夢のエネルギーとして期待がある一方で、水素ステーションの普及が必要で、「難しい」という声も強いのです。今の状態では水素ステーションを一つ作るのにも5~10億円がかかると言われます。そのコストを相当に下げなければなりません。

 燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)が2010年に発表したロードマップによると、燃料電池自動車と水素ステーションはともに、2015年の一般普及開始を目指しています。2025年に燃料電池自動車と水素ステーションの自立拡大が開始する予定となっています。本当にこれが実現するなら、一種のエネルギー革命が起こることになります。環境にも優しい新エネルギーの開発。夢のある話です。

 日本が環境エネルギー大国として、新たな出発をする可能性があります。ホンダだけでなく、トヨタやニッサンも新エネルギー車には取り組んでいます。ぜひとも新たな未来を作って欲しいと思います。