新年は日本、挑戦の年~日本が浮揚できるかどうかが決まる一年

 2014年は日本にとって大きな挑戦の年となります。1990年にバブル経済がはじけてから、20数年間、日本は不況に喘いできました。この期間に日本は世界のとしての気概が薄れ、内向き志向になってしまいました。これをどのように克服し、新しい挑戦を行う国、国民とするのか。課題でした。

 安倍政権が誕生し、政策については賛否両論がありますが、なんといっても安倍政権の功績は、日本に新たな挑戦の気概をもたらしたことです。2013年は、アベノミクスをはじめ、新たな展開がありました。といっても、本格的な政策は2014年からとなります。この2014年がどのような年になるか、で日本が浮揚できるかどうかが決まるといっても過言ではありません。

 2014年の日本の課題について、考えてみましょう。

 まず、なんといっても緊急の課題となったのが、東アジアの平和と安定です。日本への世界の評価は上がっている一方で、東アジアにおいては、緊張が続きます。隣国との関係を改善しないかぎり、日本の平和と繁栄はありません。中国、韓国、北朝鮮との関係の改善は、やはり日本にとって重要なものです。一歩間違えれば、お互いに大きな打撃を受けます。世界の経済を引っ張ってきたのは、東アジアの繁栄。日本、中国、韓国、台湾の活発な経済成長が世界を牽引してきたと言えます。その東アジアの関係が冷え込み、緊張が高まっています。世界の他の地域にとっても「世界の片隅のいざこざ」として放っておくことができなくなっているのです。尖閣諸島問題、竹島問題、靖国問題など、年々クローズアップされています。お互いの信頼関係が不安定になり、「敵対感」や「嫌悪感」が生じてくると、どんなに理性的な議論をしようと、すべてが壊れていきます。まずは友好の環境づくりが必要です。2014年が、こじれた東アジアの関係を是正する年となるように祈ります。日中関係、日韓関係は最悪の状態です。ここから新しい友好の関係を築けるかどうか。安倍政権の真価が問われます。

 経済は今のところ順調に復活しています。ただ、まだ実体経済が良くなったという感覚にはいたっていません。私は、このままであれば、日本の経済は再び活性化すると予想しています。この20数年間、世界で展開された金融資本主義。その功罪はまた別のところで論じる必要があります。いずれにせよ、世界のマネーは溢れ、それはヨーロッパや中国、韓国、ASEANへと流れて行きました。日本には限定的にしか流れてこなかったことが日本の経済の停滞を招きました。今、ヨーロッパや中国が停滞する中で、また日本が見直されています。失政がなければ、経済においては日本は輝ける10年を築けるでしょう。しかし、資本の流入だけでは、またバブル経済の二の舞。いかに未来を先どった産業と人材を育成できるか、です。2014年にかかっていると言っても過言ではないのです。

 新たな産業において「環境」はキーワードです。中国では深刻な大気汚染、水汚染などで大きな危機が訪れています。中国の目覚しかった経済発展もこの環境悪化によって打撃を受けつつあります。また、地球環境問題に目を移しても、温暖化はさらに進んでいるようで、異常気象もスケールアップしています。いかに、日本の環境技術で新たな展開を作れるか。日本の技術と発想は、世界をリードできるものです。2014年がこの点においてもターニングポイントになるのではないかと予想しています。

 この20数年間、日本は内向きになりました。日本の産業構造、人口構造、資源・食料構造などどれをみても、日本だけで孤立した発展はありえません。世界の人、国とともに成長し、繁栄するという国際化の視点が必ず必要です。日本の憲法にはこの発想が明確に書かれています。にも関わらず、日本人は外国語が苦手で、コミュニケーションがうまくとれない状態が続きます。いかに世界に開けた社会と文化を作るのか。東京オリンピックも決まりました。2014年は世界に拓けた日本をつくる絶好の年です。

 こうしたことを実現するには、なんといっても教育が重要です。日本の教育はあっちへ行ったり、こっちへ行ったり。「大切だ」と誰もが言っても、教育費は削減され、ますます貧困な状態になっています。日本が江戸時代に鎖国をしながらも独自の文化を育んできたのも、明治時代になってからすぐに世界の列強に追いついたのも、第二次世界大戦で敗戦を経験しながらも、世界のトップクラスの先進国に成長したのも、すべては教育によるところが大きかったのです。今、もう一度、教育の大切さについて考え、戦略をつくることが必要です。

 守りから挑戦へ。未来へのパラダイムが大きく変わっています。2014年が素晴らしい年になることを祈ります。

 私にとっても、2014年は挑戦の年。挑み、挑み、挑む。日本の挑戦とともに、成果を出せることを祈ります。