名古屋市長選~河村市長への対抗馬の擁立はどうなるのか

名古屋市長選が迫ってきました。2009年に圧倒的な勝利で市長になってから河村市長は、議会リコール運動を成功させるなど、非常に目立った行動を行ってきました。2011年2月には自ら辞任しての選挙にも圧勝し、勢いを感じさせました。しかしその二度目の市長選、そして議会リコールによる議会選挙あたりから、河村市長への逆風が吹き始めます。自らが党首の減税日本の議員の不祥事が続き、「税金を食っているだめな議員」を蹴落として、擁立した議員も決して名古屋を救う存在ではないことがわかりました。議会と対立し、市政は順調に進んでいるとは言えない状態です。昨年の衆議院選挙では、河村市長は国政への復帰が予想されました。本人もそれをほのめかし、ほとんど決まり、と思われましたが、日本維新の会との連携に失敗し、結局、衆議院選挙には立候補しませんでした。河村氏が擁立した減税日本の立候補者は、未来の党からの出馬となりましたが、結局、全員落選しました。特に、河村氏の鉄壁と言われた地盤を受け継いだ佐藤夕子氏も落選し、河村市長の神通力の低下がうかがえました。

この状況を受けて、来る名古屋市長選が注目されています。自民、民主らは河村市長への対抗馬を探しています。河村氏対相乗り候補という構図で、挑戦をしようとしています。しかし過去2回の市長選の圧勝を目の当たりにしていますら、適当な候補者が見つかりません。しかも、市長の報酬は、河村市長が年800万円に下げていますから、有望な候補者にとっては、仮に当選しても減給になる人が多いのです。選挙でかなりのお金を用意し、リスクを背負って、仮に当選しても、給料は下がるのですから、なかなか対抗馬は出てきません。お金のことなど考えずに、名古屋のために出馬するような人でないとだめだ、と外野はいうのは自由ですが、現実には、大変なことです。子どもの教育費などといった現実を抱える人が多い中で、退職金のほとんどを選挙に使い、成功しても報酬800万円でいい、という人は極めて限定されます。

おそらく対抗馬として考えられるのは現在の市議からでしょう。市議の報酬も800万円になっていますし、野党の市議の多くは、河村市政に対して大きな不満を持っています。義憤にかられての出馬、というのが最もありうるシナリオです。しかし、私は、やはり河村市長は選挙に強い、と思っています。さすがに以前の勢いはないにしても、現在考えられる候補者の誰を想定しても、河村氏に勝てる候補者はいないと思っています。名古屋は大都会です。やはり知名度が重要なポイントです。しかも、河村市政で生活においてとりたてての目に見えた問題を名古屋市民は感じていません。市政が進まず、打つべき政策がしっかりとできていない、という根本的な問題はあります。しかし、重要案件での対立は今はあまりありませんから、名古屋市民は不便を感じているわけではありません。徐々に、地盤沈下するのではないか、という漠然とした不安を感じる市民はいるかもしれませんが、マジョリティではありません。名古屋のような大都会では、どうでもいい、と思っている市民がかなりいるのです。

私は、河村市長の爆発力を活かして、空白の名古屋市政をつくるのではなく、与野党協力して建設的な姿勢を作るシナリオがないものかと考えています。市民税減税も5%ながらできました。議員の報酬半減もできました。今は、特に対立する議案がなく、市政が動いていないということが最大の問題となっています。いずれにしても河村市長の再選が濃厚なら、さらに4年の空白を作るのではなく、名古屋の新たな挑戦を与野党一緒に考えるべきだと思います。河村市長も、野党の意見を聞く耳を持ち、建設的な政策立案をしていくべきです。

こういう形ができるのであれば、私も、できる限りの協力はしていきたいと思います。日本をリードするだけの力は名古屋にはあります。名古屋の停滞・低迷が続くのだけは、なんとしても避けてもらいたいと思います。