日本未来の党、「成田離婚」へ~深まる政治不信

日本未来の党は衆議院選挙の直前にどたばたで結党され、そして、選挙の後、わずか1~2週間で分裂へと向かっています。さすがにこれはひどい。確かに日本未来の党は、予想以上に惨敗でした。しかし、多くの有権者が投票したことも確かです。卒原発、生活者の視点での政治など、共鳴する人も少なくなかった。しかし、選挙の直前にできて、直後に分裂では、まさに選挙のためだけに結成され、有権者を欺いたととられても仕方ありません。未来の党の方針に賛同して投票した人は、その思いをどうすればいいのでしょうか。

 日本未来の党の代表人事をめぐって、滋賀県知事の嘉田代表と小沢一郎氏ら旧「国民の生活が第一」メンバーが主導権争いをしたことが直接の原因といわれます。しかし、できては消え、消えてはできるという政党の存在は、政党政治の根本を揺らがせるものといえます。政党に恒久的な命があるとはいいませんが、それにしても数年はもたなければ、政党として名乗ってはいけないと思います。少なくともそれで選挙を戦ってはいけない。有権者を愚弄するものです。たとえ亀裂があろうとも成田離婚はさけなければならないと思います。

 と言おうと、おそらく未来の党は分裂するのでしょう。背景には政党交付金があります。1月1日現在の国会議員数も重要な配分基準。主導権争いがあるときは、分裂するならそれまでにして、お金を分裂した政党が管理したいと思うのです。未来の党においては、小沢グループが多数であり、その多数派は主導権をとれないのであれば、分裂して政党交付金の多くの部分を管理できるようにしたいということでしょう。政治と金は密接に絡みますから分からないわけではないにしても、これでは何を基準に選挙をしたのか意味不明となります。

 これからの展開はわかりづらいのですが、おそらく小沢グループが未来の党を離れ、別の政党を結成し、嘉田グループが残る、ということになるのでしょう。しかし、嘉田グループに残る議員がどれだけいるのか。はたして、政党としての体をとれるのかどうか。亀井静香氏も離党を表明しています。旧減税日本グループは全員敗北しましたが、おそらく離れることになるのでしょう。

 日本の政党政治の未熟さをまざまざと見せつけられているようです。衆議院選挙では比例代表があります。比例は政党を選んでいます。実は小選挙区も個人というよりは政党を選ぶ傾向が強いのです。政党を選択したのにその政党がすぐに変形するというのでは政党政治はなりたちません。小沢氏は、自民党を離党してからは、次々と政党を作っては、壊し、またつくるということを繰り返してきました。そろそろ、政党を新たに作ったり、壊したりするのではなく、今あるものの中で、じっくりと進展させていくことが必要と思います。政党政治の成熟こそが、今の日本の政治に求められていると思っています。新党の風に頼る選挙はこりごり、と改めて感じる未来の党の「成田離婚」劇です。