「緊急事態宣言」で会社・学校に行けない場合、定期券払い戻しで気をつけることは?

払い戻しの特例措置では、このタッチが払い戻し額を左右する可能性がある(写真:アフロ)

 新型コロナウイルスによる「緊急事態宣言」が4月7日に発令されたことを受けて、各鉄道事業者は定期券の扱いをどうするかについて発表している。また、2月に学校が休校になり、その場合の定期券の扱いについても発表している。払い戻しの注意点を記したい。

定期券は1ヶ月単位で払い戻しができる

 定期券は、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月というのが通常の発売形式である。一部鉄道に12ヶ月もある。多くの鉄道事業者で適用されている定期券の払い戻しのための規則では、有効期限が1ヶ月以上残っている場合は、残りの月の払い戻しができる。ただし払い戻しには手数料が必要なため、現実には、差し引きでお金が戻ってくる。

 買い間違いなどで定期券が不要になった場合には、有効期間開始後の7日目以内に限り、発売分の往復普通運賃と手数料を差し引いた形で払い戻す。

 原則、1ヶ月定期の払い戻しは、できないといっていい。

「緊急事態宣言」を受けて各鉄道事業者が定期券の扱いについて発表

 各鉄道事業者は、2月28日の休校要請を受け、あるいは4月7日の「緊急事態宣言」を受けて、定期券の払い戻しに関する措置を提示している。大まかに説明すれば、通学定期券は2月28日の利用を最終利用とし、その日を最終利用日として1ヶ月単位で払い戻すというものだ。利用期限まで1ヶ月以下のものは払い戻しされない。

 また通勤定期券は、4月8日以降定期券を使用していない場合には、4月7日まで利用したことにして1ヶ月単位で計算した額を払い戻すということになっている。

 しかしどちらも、8日以降に1度でも鉄道を利用すれば、その利用日を最後の利用日として翌日を起点として計算する、ということになる。

 つまり、休校措置・「緊急事態宣言」まで鉄道を利用していて、その日までしか鉄道を利用していない場合はその日を基準で払い戻すものの、それ以降に利用した場合にはその日が最後の利用日として払い戻す、というものである。

 ふつうの定期券の払い戻しの場合、払い戻した日まで利用したものとして対応するものの、特例として決まった日まで利用したことを基準に払い戻すということだ。

何に気をつけるべきか?

 払い戻しは、「緊急事態宣言」の措置期間の最終日の翌日から1年以内であれば対応してもらえるという。だから、あせって駅の窓口に行く必要はない。払い戻し可能期間内であれば、金額は変わらない。

 また、払い戻しのために定期券を使用しないというのも重要なことだ。私鉄や地下鉄などでは、定期券を発売している駅が限られており、定期券発売窓口に行く際には、その定期券を使用しないことが大事だ。東京メトロでは、「駅係員にお申し出ください」と案内している。私鉄や地下鉄の場合には、きっぷを買い、改札で定期券購入の旨を示し証明を受けた上で、有人改札を出場し、きっぷの払いもどしを受ける。事業者によってはそういう措置も、今回の定期券払い戻しの際には可能になる。もしここで定期券を使用してしまえば、その日まで利用したことになり、払い戻しの金額が少なくなる可能性がある。

定期券払い戻し措置の難点は?

 ただし、多くの企業などでは通勤手当の支給を1ヶ月単位としている。そのため、1ヶ月定期を買っている人も多いと思われる。この場合、発売から7日以内でないと払い戻しの対象にならない、という問題がある。

 また、払い戻しに応じる窓口が少ない(とくに私鉄の場合)という問題もある。たとえば京王電鉄では、8駅にしか定期券発売窓口がない。その駅まで行かないと払い戻せない、という難しさがある。

「緊急事態宣言」などで、定期券を利用しなくなった人はよく確認し、時期を見て適切に払い戻ししていただきたい。今回の定期券払い戻しは、ふだんの払い戻しの規則に特例を加えただけ、というものだから。