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4月28日高槻阪急にオープンした「櫻小路」には発酵・熟成の弁当がズラリ。駅弁屋が作る日々の弁当に注目

小林しのぶ駅弁の女王 風土ジャーナリスト フードアナリスト
豚の醤油糀焼き弁当 税込780円(淡路屋提供)

 神戸の駅弁調製元「淡路屋」が4月28日、「櫻小路(さくらこうじ)」と名付けた新ブランドの弁当シリーズを立ち上げた。

 駅弁は”旅の友”だが、旅という非日常とともにある”ハレの日の弁当”でもある。昨年からのコロナ禍のもとで旅の自粛が求められ、駅弁需要も減少。

「打開策を模索しながら改めて社業の原点を見つめ直したところ、ハレの日もさることながら、やはり日々の食事を支えてこそ食のインフラになり得るのではないかという考えに行き着きました」(淡路屋・柳本雄基常務)。

 そこで体にやさしい「発酵」と「熟成」に着眼。健康を考え、毎日食べたくなる弁当を「櫻小路」シリーズとして販売することに至った。

 肉、魚のメイン食材はもちろん、副菜の大半にも塩糀や醤油糀、あま糀や味噌などを使い、発酵・熟成の作用を活用したおかずを盛りつけている。

「1食で様々な発酵・熟成の作用を楽しんでいただけるよう工夫を凝らしています。また、日々お買い求めいただきやすいよう、原料の歩留まり改善や作業工程の見直しを実施し、価格低減にも努めました」(同・柳本さん)

(淡路屋提供)
(淡路屋提供)

 ロゴマークは桜の花をかたどったデザイン。日常の華やかなシーンを連想させつつ、いつもの暮らしに寄り添う花として「櫻の花」をモチーフにした。ネーミングについては、発酵に使用する「糀」と「小路」をかけ、ハレの日=「大路」に対して、日常=「小路」 とも捉え、それらをかけ合わせたという。

「櫻小路」第1号店は「淡路屋」とともに本日4月28日、高槻阪急にオープン。櫻小路シリーズは駅弁ではない。駅弁調製元が作る”日々の弁当”に注目したい。

なお、「櫻小路」は年内にさらに数店のオープンを予定している。

◆発酵と熟成おかずの弁当『櫻小路』シリーズ

□鶏の酒粕味噌漬け焼き弁当 ※5月9日までの限定商品税込750円

(淡路屋提供)
(淡路屋提供)

酒粕と味噌を合わせた浸け原料に、鶏のモモ肉を一晩漬け込み、丁寧に焼き上げている。

・鶏粕味噌漬け焼き(酒粕+味噌)

・ひじき醤油糀煮(醤油糀)

・炊き合わせ(人参・南瓜・茄子ほか)

・アスパラ胡麻和え

・みょうが

・寒天十穀米(寒天で食物繊維をプラス)

□豚の醤油糀焼き弁当 税込780円

盤面の大きな豚肉を、醤油糀に一晩じっくり漬け込み、丁寧に焼き上げている。

・豚のしょうゆ糀焼き(醤油糀)

・ポテトサラダ奈良漬け和え(酒粕)

・ひじき醤油糀煮(醤油糀)

・小松菜と米糀の煮浸し(甘糀)

・赤かぶ漬(酢酸)

・キャベツと玉葱のマリネ(塩糀)

・寒天十穀米(寒天で食物繊維をプラス)

□塩糀からあげ弁当 税込720円

(淡路屋提供)
(淡路屋提供)

塩糀に一晩つけ込んだ鶏肉を、からりと揚げた。

・塩糀からあげ(塩糀)

・ポテトサラダ奈良漬け和え(酒粕)

・きのこの甘糀金平(甘糀)

・赤かぶ漬(酢酸)

・キャベツと玉葱のマリネ(塩糀)

・寒天十穀米(寒天で食物繊維をプラス)

□筒切り鮭の西京焼き弁当 税込920円

(淡路屋提供)
(淡路屋提供)

筒切りにした鮭を味噌につけ込み、ほどよく柔らかく、香ばしく焼き上げた。

・筒切り鮭の西京焼き(酒粕+味噌)

・揚げ野菜のあま糀煮(甘糀)

・里芋の糀そぼろがけ(甘糀)

・小松菜と米糀の煮浸し(甘糀)

・赤かぶ漬(酢酸)

・白菜と鰹の和え物(鰹節)

・寒天白ごはん(寒天で食物繊維をプラス)、黒胡麻

その他

□しょうゆ糀鶏天弁当 税込680円

□さば甘酒レモン焼き弁当 税込780円

 BENTOとともに発酵食品は日本が誇る食文化のひとつ。発酵・熟成食品を気軽に日常食に取り入れられる弁当は今後さらに増えるかもしれない。

駅弁の女王 風土ジャーナリスト フードアナリスト

「食」「郷土」にまつわる風俗・民俗・文化を中心に取材活動を続ける。駅弁の食べ歩きは30年以上に及び、食べた駅弁の数が5000を超えることから“駅弁の女王”と呼ばれる。調製元との駅弁開発、プロデュースも手がける。 新聞、雑誌、ウエブ等に連載多数。■著書 「日本が誇る 絶品の食遺産」(天夢人) 「全国美味駅弁 決定版」(JTBパブリッシング) 「超いまうまい帖」(ぶんぶん書房) 「どんぶりこ」(交通新聞社) 「技アリつまみ」(JTBパブリッシング) 「日本駅弁大全」(文藝春秋)(台湾書跡)ほか多数

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