嵐と共演で話題の声優・木村昴氏とは:広がり続ける声優の活動フィールド

(写真:アフロ)

この週末、アニメ「ドラえもん」でジャイアンを演じる声優の木村昴氏がTwitterのトレンド入りを果たし、SNSを中心に話題となりました。

きっかけとなったのは、土曜夜に放送された人気バラエティ番組「嵐にしやがれ」のコーナー「今夜も開店!隠れ家ARASHI」へのゲスト出演です。

通常であれば、バラエティ番組へ出演した声優は、演じたキャラのお芝居をみせることがほとんどですが、今回木村氏がスタジオで披露したのは”ラップ”の技術でした。

大野智氏にラップ講座を開くなど、声優がゲストのはずなのに何故かヒップホップ一色の内容に「この人は何者なんだ」と気になった方も多いと思います。

話題の声優・木村昴氏とは、一体どのような人物なのでしょうか。

◆声優・木村昴氏とは

幼い頃より芸能活動をしていた木村氏がアニメ声優としてのキャリアをスタートさせたのは、誰もが知る国民的アニメ「ドラえもん」のジャイアン役でした。

2005年に先代の故・たてかべ和也氏に代わりジャイアンを引き継いだ木村氏の年齢は当時14歳。メインキャスト交代というただでさえ印象的な出来事の中で、ジャイアン役がアニメ声優初挑戦の中学生に決まったという驚きを覚えている人は少なくないと思います。

その後しばらくテレビアニメへの出演は「ドラえもん」一点集中でしたが、2011年からは他作品への出演も開始し、「ピンポン THE ANIMATION」のアクマこと佐久間学役や、「遊☆戯☆王VRAINS」の草薙翔一役など、深夜アニメからホビー系アニメに至るまで、幅広い作品で印象的なキャラクターを演じられてきました。

 

◆ラップにまつわる活動

そんな木村氏とラップとの結びつきを世に広めたのが、「嵐にしやがれ」内でも紹介されていた、音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」(以下ヒプマイ)です。

本作は、有名アーティストが手掛けた本格的な楽曲、魅力的なキャラとその関係性、そこに命を吹き込む男性声優陣のパフォーマンスが話題を呼び、多くの女性ファンから熱狂的な支持を集めてきました。

元々ラップ好きとして知られていた木村氏は、好良瓶太郎(コウラビンタロウ)名義にていくつかの楽曲では作詞を担当し、アニメ誌で自らリリック解説を行うなど、CV(キャラクターボイス)としてだけでなく、当プロジェクトに必要不可欠な存在として、ファンの間でも認識されています。

「ヒプマイ」をきっかけに"木村昴氏といえばラップ"というイメージが広がったためか、最近では「ゾイドワイルド」のギョーザ役や、「Bラッパーズ ストリート」のヨーヘイ役など、ヒップホップやラップにまつわるアニメの役どころも多くなっています。(「ヒプマイ」以前だと「バディ・サンダーストラック」のテックス・アルカナ・ジュニア役なども)

また、今年9月に放送された「お引越し記念!ドラえもん誕生日スペシャル」では、木村氏監修のラップを、同じく「ヒプマイ」声優でもある速水奨氏演じるゲストキャラと共にジャイアン自らが披露し、「ヒプマイ」と「ドラえもん」両作品のファンを沸かせるということもありました。

”国民的アニメの声優がゲスト”と謳われた番組でラップ講座が開かれたことに驚かれた方もいるかもしれませんが、上記の通り、木村氏には自らのスキルを活かしたヒップホップアーティストとしての一面があったのです。

◆広がり続ける声優の活動フィールド

実はこのように自らの嗜好や特技を活かした活動を行う声優は他にも存在しており、例えばロシアを愛好する上坂すみれ氏は、その知識や語学力を活かしてロシアに関するイベントへの出演やロシア語を話すキャラを演じていますし、ゲーム好きとして知られる花江夏樹氏は、ゲーム実況を中心としたYouTubeチャンネルを開設し、登録者数80万人を超えるほどの人気を集めています。

たとえ本業や肩書は声優であっても、そうして自身の好きなことに取り組む彼らに妥協はなく、同じ趣味を持つ人でも驚くほど本格的な活動内容は、ファンがより憧れを抱いてしまう彼らの魅力のひとつとなっているようです。

今回、国民的アイドルである嵐との共演というのもあり、互いのファンによる反響の相乗効果で木村氏がトレンド入りし、彼のラップスキルが更に広く知れ渡ることになりました。

声優の認知度が上がって彼らのバラエティ番組への出演も増加し続ける昨今、こうしてゲスト出演した声優が自身のスキルを披露してファン以外にもその魅力が知られたことは、今後益々、声優の活動フィールドがジャンルの垣根なく広がり続けることを予感させるのに十分な出来事だったと思います。