M・ナイト・シャマランとデュポン財閥の意外な接点

子供の頃、通い慣れた通学路の途中に高い塀で囲まれた豪邸があって、そっと塀の内側を覗いてみたい衝動に駆られたことはないだろうか?きっと、あるはず。。。

シックス・センス」で知られる監督、M・ナイト・シャマランも、そんな好奇心豊かな少年の1人だった。インドの東海岸にある元フランス領インドの首府、ポンディシェリの医師の家に生まれたシャマランは、生後6週間で家族共々アメリカのペンシルベニア州フィラデルフィア郊外の高級住宅地、ペン・バレーに移住する。そして、シャマラン家の近隣に広大な敷地を保有していたのがディポン財閥である。言わずと知れたメロン、ロックフェラーと並ぶアメリカ3大財閥の1つだ。

映画ファンなら思い当たるだろう。財閥の資産相続人の1人であるジョン・デュポンが、自宅敷地内に保有する農場にレスリング施設を建設し、アメリカのレスリングチームを支援した人物で、1997年にレスリングの金メダリスト、デイヴ・シュルツを殺害するに至る経緯を描いたオスカー候補作「フォックスキャッチャー」のことに。シャマランとデュポン財閥の意外な関係が明かされたのは、去る3月、ロンドンで行われたシャマラン初のTVドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」のインターナショナル・ジャンケットのテーブルでだった。

これまで幾度となくTVデビューの機会がありながら、その都度興味の範疇外であることを理由に断り続けてきたシャマランを初めてやる気にさせた「ウェイワード~」は、マット・ディロン演じるシークレット・サービスの捜査官が、交通事故に遭い、目覚めた先の見知らぬ街の不気味な雰囲気に恐怖を感じ、脱出しようとするも、なぜか同じ場所に舞い戻ってきてしまうと言う、言わば"閉鎖空間スリラー"。コアなシャマラニスト(シャマランのマニア)たちは、当然、彼の過去作で、高い塀で外側の現実と内側のユートピアを隔てた「ヴィレッジ」を連想するはず。この類似性は偶然なのか?それとも意図したものなのか?それに対し、シャマランは少し微笑みながら次のように応えたのだ。

「それは自分でも分からない。ただ、「ヴィレッジ」を思い付いたのは、僕が育った自宅の近くにあった家がインスピレーションでね。それは周囲を覆う高くて長いフェンスが延々と何マイルも続く富豪の邸宅で、敷地内に精神病院もあったんだよ。最近、誰かがその邸宅をテーマに「フォックスキャッチャー」という映画を作ったようだね(笑)。そう、デュポン家は僕の家の近所だったんだ。家に帰る途中にあそこを通りかかった時、子供心にあのフェンスの中でなら何でも作れるに違いないと思ったものさ。今、デュポン家の広大な敷地は売りに出され、建物は取り壊しに入っている。張り巡らされたフェンスにはツタが絡まり、まるで呪いの館みたいだよ」

その後、少年は成長してスリラー監督として名を馳せ、昔、想像力を掻き立てられたフェンスの内側をショッカーの舞台に設定し、「ヴィレッジ」を、そして、「ウェイワード・パインズ」を作ったという次第。

因みに、先週金曜日の5月15日に全世界同時に放送を開始した「ウェイワード~」は、シャマラン自身が演出した第1話を皮切りに、この後、「ヴィレッジ」にさらなるツイストを加えた想定外の展開を見せていく。シャマラニストでなくても、乞う、ご期待である。

ウェイワード・パインズ 出口のない街

http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/2305

FOXチャンネルにて、5月15日(金) 22:00より日本独占放送

20世紀フォックスホームエンターテインメントジャパンより、6月26日(金)、デジタル配信開始

DVD 今秋リリース予定

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