6月21日(日本時間22日)のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で、2本塁打&日本人メジャーリーガー歴代最多となる8打点を叩き出したロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。翌22日(日本時間23日)のロイヤルズ戦では、先発投手としてマウンドに上がると、8回を投げて無失点、13奪三振と圧巻のピッチング・パフォーマンスをみせた。

 22日の大谷の投球は、メジャー移籍以降では自己最高のピッチング・パフォーマンスと言えるものだった。投球内容を比較するのは主観的なものになってしまいがちだが、メジャーリーグでは『ゲームスコア』と呼ばれるデータに基づいた評価指数によって、ピッチング・パフォーマンスを比べることができる。

ゲームスコアとは?

 「ゲームスコア」とはセイバーメトリクスの第一人者であるビル・ジェームズ氏氏が作り出した先発投手の評価システム。

 投手が先発すると50ポイントが与えられ、アウトを1つ取るごとに1ポイントが追加される。5回以降は1イニングを投げるごとに2ポイント追加となる。

 三振は1つにつき1ポイント追加だが、安打を打たれると1安打につき2ポイントの減点、1自責点につき4ポイント減点(自責点以外の失点は2ポイント減点)、四球を与えるごとに1ポイントの減点となる。

 ゲームスコアの平均指数は50ポイントで、9回27奪三振の完全試合を記録したときのゲームスコアは114ポイントとなる。

ロイヤルズ戦で力投する大谷翔平
ロイヤルズ戦で力投する大谷翔平写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

大谷のゲームスコアは?

 それでは、22日の大谷のゲームスコアを計算してみよう。

 大谷は8回を投げて、無失点、2被安打、1四球、13個の三振を奪った。

 先発のマウンドに上がって50ポイント、24個のアウトを奪ったので24ポイント、5回から8回まで投げたので2ポイントx4イニングで8ポイント、13奪三振で13ポイントとなり、合計は95ポイント。ここから2安打、1四球の減点分5ポイントを引くと、大谷のゲームスコアは90ポイントとなる。

今季3位タイのゲームスコア

 今季、ここまでのメジャーリーグ全体のゲームスコア・トップ5は以下の通りだ。

1位:タイラー・マーリー(レッズ)93ポイント、6月14日ダイヤモンドバックス戦

2位:ウォーカー・ビューラー(ドジャース)91ポイント、4月25日ダイヤモンドバックス戦

3位タイ:大谷翔平(エンゼルス)90ポイント、6月22日ロイヤルズ戦

3位タイ:クレイトン・カーショウ(ドジャース)90ポイント、4月13日ツインズ戦

5位:リード・デトマーズ(エンゼルス)89ポイント、5月10日レイズ戦

 5位のリード・デトマーズが89ポイントを記録したのは、ノーヒットノーランを達成した試合。奪三振が2つだったために、ゲームスコアは伸びなかった。

 クレイトン・カーショウが大谷と同じ90ポイントを記録したのは、7回まで完全試合を継続しながら、シーズン序盤だったために7回を終えて降板した試合だった。

日本人メジャーリーガー最高は野茂。大谷は11位タイ

 歴代の日本人メジャーリーガーが90ポイント以上のゲームスコアを記録したのは、今回の大谷で15回目となる。

 歴代日本人投手最高は、2001年5月25日に当時ボストン・レッドソックスの野茂英雄が記録した99ポイント。トロント・ブルージェイズ戦で、1安打、無四球、14奪三振で完封勝利した試合だった。

 野茂はこの他にもレッドソックス時代にノーヒットノーランを達成した試合での95ポイント、ドジャース時代のノーヒットノーランの91ポイントなど90ポイント以上を6度も記録。

 野茂以外に90ポイントを複数回記録した投手は、3度のダルビッシュ有、2度の黒田博樹がいる。

99ポイント:野茂英雄(レッドソックス)

96ポイント:ダルビッシュ有(レンジャーズ)

95ポイント:野茂英雄(レッドソックス)

93ポイント:野茂英雄(ドジャース)x2回

92ポイント:田中将大(ヤンキース)

91ポイント:岩隈久志(マリナーズ)、黒田博樹(ドジャース)、野茂英雄(ドジャース)x2回

90ポイント:大谷翔平(エンゼルス)、菊池雄星(マリナーズ)、ダルビッシュ有(レンジャース)x2回、黒田博樹(ドジャース)