サニブラウン1年半ぶりの実戦はレース直前に出場を取りやめ。「深刻な感じではなく慎重に」と無理を避ける
陸上の男子100メートル走で9秒97の日本記録保持者のサニブラウン・ハキームが、約1年半ぶりの実戦となる競技会に臨んだが、ウォームアップ中にハムストリングスに疲労を感じたために、大事を取って出場を取りやめた。
2019年9月末にドーハで開催された世界陸上以来の競技会に出場を予定していたサニブラウンは、カリフォルニア州アーバインの競技場に姿を見せ、レース前にはウォームアップをしながら自身の身体の様子を窺った。
「ウォームアップして悪くはなかったんですけど、ハム(ハムストリングス)にちょっと疲労が溜まっていた」とレース出場を見送る判断を下した。
「別に全然深刻な感じではなく、ここで無理に行くよりも万全な状態で調整した方が今後にいいかな。慎重にという感じです」とケガなどはないと説明。
サニブラウンが欠場した男子100メートル走は、サニブラウンと同じタンブルウィード・トラック・クラブで練習をするトレイボン・ブロメルが9秒92で制した。
25歳のブロメルは4月末に今季世界最高の9秒88を出しており、調整が順調に進んでいることを窺わせた。
また、サニブラウンが日本記録の9秒97を出した2019年の全米大学選手権決勝で9秒86を出して優勝したナイジェリア出身のディバイン・オドゥドゥルと、元100メートルの世界記録保持者リロイ・バレルの息子のキャメロン・バレルは、大会にエントリーしていたが出場を見送った。
サウンド・ランニング陸上競技会 男子100メートル走結果(風+1.5m/秒)
5月15日(日本時間16日)カリフォルニア州アーバイン
1着:トレイボン・ブロメル(アメリカ)9秒92
2着:クリス・ロイスター(アメリカ)10秒22
3着:ビスマルク・ボアテング(カナダ)10秒28
4着:ダボン・デモス(アメリカ)10秒30
5着:レモンテイ・マクレーン(アメリカ)10秒32
6着:ギャビン・シュアー(アメリカ)10秒40
7着:リーロイ・カマウ(パプアニューギニア)10秒75
棄権:サニブラウン・アブデル・ハキーム(日本)