中年の意地を見せたタイソン。有料放送販売数は乃木坂46・白石麻衣卒業ライブの5倍以上!

タイソン対ジョーンズの米国内でのPPV売上は60億円を超えた(Triller)

 先週末、11月28日(日本時間29日)に開催されたボクシングの元世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソン対元4階級制覇王者のロイ・ジョーンズ・ジュニアのエキシビションマッチのアメリカ国内でのPPV(有料放送)販売数が120万件を超えることが明らかになった。

 ボクシング・ライターのダン・ラファエル記者は、関係者から聞いた情報としてPPVの販売数は100万を超え、120万近くに迫るとツイート。ラファエル記者はESPNで15年に渡ってボクシングの看板ライターを務め、業界内でリスペクトされる敏腕記者だ。

 格闘技とボクシングのニュースサイト、「MMAファイティング」のデーモン・マーティン記者も、別の関係者からの情報として販売数が120万件を超える可能性があると報じた。

 日本ではWOWOWの契約者は追加料金なしで視聴できたが、アメリカ国内ではこの大会を視聴するためには$49.95(約5250円)を払ってコンテンツを購入。販売件数が120万件だと約63億円の売上になる。

 10月28日に行われた乃木坂46の白石麻衣の卒業ライブの販売数が22万9000人(一般価格3500円、乃木坂46公式モバイル会員限定特典付き価格5000円)だったので、まいやん卒コンの5倍以上の販売数を叩き出した。

 感動的な内容だった28歳の白石麻衣卒業コンサートの販売数も凄い数だが、タイソンの存在感は桁違い。54歳になった今でも、公式の試合ではなく、エキシビションマッチでも観たいと思わせる圧倒的な存在感を放つ。

 アメリカ国内でもこの数字は凄く、今年2月に行われたタイソン・フューリー対デオンテイ・ワイルダーのWBC世界ヘビー級タイトルマッチの85万件を上回った。この85万件は今年度のボクシング大会最高のPPV販売数であり、50代同士のレジェンドによるエキシビションマッチが記録を更新。現役のヘビー級タイトルマッチよりファンの興味を集めた。

写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images
写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images

 経済情報ニュースサイトの「ビジネス・インサイダー」によると今年1月の時点で、ボクシング、総合格闘技、プロレスの歴史の中でPPV売上が120万件を超えたイベントは、これまでに30大会しかない。

 タイソンの試合の売れ行きが良かったのは、セミ・ファイナルで元NBA選手のネイト・ロビンソンをリングに沈めた「戦う迷惑系ユーチューバー」ジェイク・ポールの存在も大きい。

 日本での知名度は高くないジェイクは、2017年に青木ヶ原の樹海で遺体を発見する様子をユーチューブにアップして問題を起こしたローガン・ポールの実弟。兄のローガンもユーチューバーの傍ら、プロボクサーとしても試合をしており、KSIとのユーチューバー対決は130万件の販売を記録している。

 ローガンのチャンネル登録者数は2260万人で、弟のジェイクも2030万人の登録者を誇るので、ポールの試合目当てでPPVを購入した層もそれなりにいたはずだ。

写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images
写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images

 日本の総合格闘技団体「RIZIN」は、2018年の年末にボクシングの元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーに900万ドル(当時のレートで約10億円)を払って、那須川天心とエキシビションマッチで戦わせたが、世界市場を意識するならばメイウェザーよりもポール兄弟を招聘した方が世界での視聴者数は増えるかもしれない。

 今回の試合でジェイク・ポールが保証されたファイトマネーは60万ドル(約6300万円)で、これにPPV売上数に応じたボーナスが加算される。

 有名人や他競技の著名選手をリングに上げて戦わせるのは、日本の格闘技団体の得意技だが、タイソン、ジョーンズ、人気ユーチューバーが手を組んだ今回の大会は、その手法を異次元まで高めてみせた。

写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images
写真提供:Triller、撮影:Joe Scarnici/Getty Images