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渡邊雄太がプレーするネッツのサマーリーグチームは多国籍軍

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
ブルックリン・ネッツの一員としてサマーリーグに参戦する渡邊雄太(三尾圭撮影)

 7月6日から17日の間にラスベガスで開催されるNBAのサマーリーグに、ブルックリン・ネッツの一員として参戦する渡邊雄太。

関連記事:日本人2人目のNBA選手を目指す渡邊雄太がネッツの一員としてサマーリーグ参戦を表明

 まだ、チーム側からは渡邊を含めたサマーリーグ参加選手の発表はされていないが、取材を進めていく中で参加予定選手が明らかになった。

 参加候補選手を紹介する前に、NBAのサマーリーグとは何かを説明したい。

 NBAのロースターは15人。開幕前の9月に開始するトレーニングキャンプでは20選手が開幕ロースターの座を争う。

 サマーリーグとは、NBAでプレー機会の少ない若手選手や、NBAのマイナーリーグであるGリーグの選手、ドラフト指名を受けた新人選手、海外のリーグでプレーしていた選手、そしてドラフトから漏れた選手が集まってプレーする夏のリーグ。NBAでの契約を保証されていない選手は、ここでアピールして、秋のトレーニングキャンプへの招待に繋げたいと願っている。

 日本人選手にとってNBAのトレーニングキャンプに招待してもらうこと自体が高い壁となっており、過去にトレーニングキャンプを経験したのは田臥勇太(現リンク栃木ブレックス、2003年デンバー・ナゲッツ、04年フェニックス・サンズ、05年ロサンゼルス・クリッパーズ)と富樫勇樹(現千葉ジェッツふなばし、14年ダラス・マーベリックス)の2選手しかいない。

 NBAのサマーリーグでプレーした日本人選手も田臥(03年マーベリックス、04年サンズ、08年ネッツ)、川村卓也(現横浜ビー・コルセアーズ、09年サンズ)、竹内公輔(現リンク栃木ブレックス、10年ミネソタ・ティンバーウルブズ)、富樫(14年マーベリックス)の4選手だけで、日本人選手にとってNBAのサマーリーグでプレーすることは容易ではない。

 渡邊の場合はアメリカの大学でエースとして残してきた実績を高く評価されてのサマーリーグ参戦であり、アメリカでの実績がほぼゼロに等しかったこれまでの日本人4選手とは大きく異なる。

ジョージ・ワシントン大学時代にネッツの本拠地であるバークレイズ・センターのコートに立ってプレーした経験を持つ渡邊雄太(三尾圭撮影)
ジョージ・ワシントン大学時代にネッツの本拠地であるバークレイズ・センターのコートに立ってプレーした経験を持つ渡邊雄太(三尾圭撮影)

 話を今年のネッツのサマーリーグ参加予定選手に戻そう。

 ネッツはドラフト1巡目でクロアチアのジャナン・ムサ、2巡目ではスペインのロディオンス・クルッツと2人のヨーロッパ人選手を指名。彼ら2人が今年のサマーリーグでプレーするかどうかは不明だが、クルッツはサマーリーグ参戦に気持ちが傾いているとの情報も流れている。

 ドラフトで指名された2人のヨーロッパ人選手がサマーリーグチームに加わらなくても、渡邊を含む6ヶ国の選手の参加が内定している

 NBAではアジア出身選手がとても少ないが、ネッツのサマーリーグチームには日本出身の渡邊の他に中国の丁彦雨航も出場予定だ。

 中国のプロリーグで2年連続で最優秀中国人選手に選ばれている丁は中国を代表するバスケットボール選手。昨夏はマーベリックスの一員としてNBAサマーリーグに参戦しており、2年連続でのサマーリーグ挑戦となる。

 渡邊、丁とプレータイムを争いそうな存在がイスラエル出身のショーン・ドーソン。イスラエルのプロリーグで20年プレーしたアメリカ人の父とイスラエル人の母の間に生まれたドーソンは、19歳でイスラエルのプロリーグでデビューし、昨季はリーグのMVPに選ばれた。16年にはワシントン・ウィザーズの一員としてNBAサマーリーグに参戦経験があり、ニューオリンズ・ペリカンズのトレーニングキャンプにも招待されたが、開幕前に解雇されて目標としていたNBA入りはならなかった。

 南アメリカ大陸から参戦するのがアルゼンチンのフアン・パブロ・バウレとプエルトリコのタイラー・デービス。

 2015年のドラフトで2巡目指名を受けたバウレは、エマニュエル・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ)2世と期待されながらも、3年間で3度も足首を手術して、NBAでは1試合もプレーすることなく、昨季もアルゼンチンのリーグでプレーした。

 プエルトリコの代表チームのメンバーでもあるデービスだが、カリフォルニア州生まれのテキサス州育ち。昨季はテキサス農工大学の主力選手として活躍したビッグマンだ。

 以上5ヶ国の選手に、アメリカ人選手を加えた6ヶ国の選手がネッツのサマーリーグでプレーする。サマーリーグのロースターは、NBAのレギュラーシーズンと同じく15人。今年のドラフト指名を受けた2人のヨーロッパ人もプレーするとなると8ヶ国となり、なんとも国際色豊かなチームとなる。

 そんなインターナショナルな環境の中で、日本が誇る渡邊がどこまでアピールできるかが注目される。

渡邊雄太が得意のディフェンスとシュート力をサマーリーグでもアピールできれば、トレーニングキャンプ招待への道も開かれてくる(三尾圭撮影)
渡邊雄太が得意のディフェンスとシュート力をサマーリーグでもアピールできれば、トレーニングキャンプ招待への道も開かれてくる(三尾圭撮影)
スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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