アメリカ高校野球、全ての州で投球数制限を規則化へ。

米国の高校野球で、投手の投球数制限が競技規則に盛り込まれることになった。

各州の高校体育連盟などを統括するNFHS(National federation of state high school associations)の野球規則委員会の会議が6月に行われ、2017年シーズンからNFHSに加盟する全ての州の高校体育連盟に対し、投手の投球数制限と登板間隔を規則に盛り込むよう求めることを決めた。

バーモント州やコロラド州の高校体育連盟では、すでに球数制限を規則に盛り込んでいたが、その他の州はイニング数やアウト数制限にとどまっており、わずかながら全く規則のない州もあった。これまで、カリフォルニア州では1週間に30アウトまでで、登板試合数は3試合まで。フロリダ州では1週間に14イニングまで。1日10イニングまで、などだった。

コロラド州の投球制限規則は、高校上級生が多い一軍では1日に110球まで。下級生が多い二軍では85球まで。打者との対戦中に投球制限数に達した場合は、その打者との対戦が終了するまで投げることができる。

86-110球投げた投手は3日間休養。61-85球を投げた場合は2日間休養する。36-60球投げた場合は1日間休養する。二軍では、61-85球投げた場合は3日間休養する。36-60球投げた場合は2日間休養する。26-35球投げた場合は1日間休養する。

メジャーリーグでは2014年に、子どもや若い年代の投手のケガを防ぐ目的で「ピッチ・スマート」という専用サイトを開設した。年齢に応じた投球数や登板間隔を示したものだ。

ピッチスマートでは、15-16歳では1日に95球まで。0-30球までは登板間隔は0日。31-45球は休養日1日、46-60球は休養日2日、61-75球は休養日3日、76球は4日以上の休養日となっている。17-18歳では、1日に105球まで。30球までは休養日0日、31-45球は休養日1日、46-60球は休養日2日、61-75球は休養日3日、76球以上は休養日4日以上となっている。

NFHSでは、州によってシーズン期間や公式戦の試合数が異なるため、何球で制限するか、登板間隔をどのくらいあけるかなどについては、各州の高校体育連盟等に委ねる方針。先に述べたコロラド州の規則や、メジャーリーグによるピッチスマートと似たような規則になるのではと予測される。

ここで取り上げたのは高校の野球部の公式戦での投手の投球数制限についてだ。米国では、学校の野球部に所属しての公式戦は夏休みに入るまでに全て終了している。

奨学金を得て大学進学を希望する選手やプロ入りを狙う選手は、夏休み期間中は民間の野球チームに入ってプレーしていることが多い。民間の野球チームが出場する大会は独自に規則があり、投球数を制限しているところもあれば、そうでないところもある。

米国でも一部の民間の野球チームや民間主催のトーナメント大会での投げ過ぎや、複数の民間チームに入り、掛け持ちでプレーしている投手が適切な休養日を取らずに投げ過ぎていることも問題になっている。

それでも日本の高校野球とは、高校生投手の肩や肘を守るという意識に大きな違いがあると言えるだろう。