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目標は前人未到の6階級制覇 無敗で世界を獲った中谷潤人の野望とは

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
筆写撮影

今の目標は「フライ級の防衛」と話すWBO世界フライ級王者・中谷潤人(23=M.T)。

和製ロマチェンコと称される彼に、練習内容や、意識している選手、今後の展望について話を聞いた。

良き指導者に恵まれた日本の練習環境

──今、練習で重視しているのはどういうところですか。

中谷:まずは基本動作ですね。鏡を見ながら丁寧に確認した後練習に入ります。いまの課題は「手数」です。相手を見て止まってしまうことがあるので、自分から仕掛けてカウンターを取っていけるよう練習しています。あとは近い距離でもルーズにならないよう心掛けています。近い所で戦えるようになると自信に繋がりますので。

──試合はどのように組み立てますか。

中谷:理想を言うとKOですが、なかなか思いどおりにいかないですよね。となると、12ラウンドでどれだけ相手にダメージを蓄積させられるかを意識しています。

的確に急所に当てられるよう、打つ場所やタイミングなど岡田トレーナーのもと練習を積んでいます。ミットでも点で打つことをイメージしていますね。試合中は考える余裕はないので、徹底的に身体に染み込ませるよう繰り返し練習しています。

──トレーナーの岡田さんはどういう存在ですか。

中谷:岡田さんは駒澤大学出身の元フライ級全日本王者で、卒業後アメリカでプロとして活躍されていました。マクウィリアム・アローヨやダニエル・ローマンと戦い勝利しています。僕がアメリカで培ってきたことも理解してくださっている心強い存在です。たまにスパーリングをしてもらうのですが……嫌ですね(笑)。

意識しているボクサー

──体が大きいですがひとつ上の階級、スーパーフライ級も意識していますか。

中谷:そうですね、僕の前にWBOのベルトを持っていた田中恒成選手とは戦ってみたいです。

──それはぜひ観てみたいですね!昨年末の井岡選手対田中選手の試合はどうでしたか。

中谷:試合前は、アグレッシブに攻めてポイントを取っていく田中選手が優勢かなと思っていたのですが、1ラウンド目で井岡選手がそれに動じることなく対応していたのをみて「これはもしかしたら?」と思いました。ラウンドを重ねるにつれて、井岡選手のパンチが的確にヒットしていたのが印象的な試合でした。

──ほかに意識しているボクサーはいますか。

中谷:海外で試合をして結果も出されている井上尚弥選手には、とてもよい刺激をもらっています。

アメリカで積み重ねたトレーニング

──海外といえば、中谷選手はアメリカでトレーニングを積んでいたんですよね。

中谷:はい、中学を卒業後、単身でアメリカに渡りトレーニングを積みました。現地にはそのころからお世話になっている方もたくさんいますし、トレーナーのルディ・エルナンデスさんや岡部大介さんの指導の元、僕を成長させてくれた地でもあります。なので、アメリカで試合をしても勝てる!というところを見てもらいたいですね。

──中谷選手の一番の武器はどんなところですか。神の左を継ぐのではないかと言われていますが。

中谷:アメリカ滞在中、いろんなタイプの選手とスパーリングをして身に付いた対応力や、距離の取り方には自信があります。パンチは左ストレートで結構倒していますが、強く打てるのは右ですね。

──アメリカの練習の主流はどういう内容ですか。

中谷:アメリカの練習は実戦が多いという印象ですね。スパーリングが中心で、相当やりました。午前と午後にする日もありました。ライト級の選手とも問題なく戦えていますが、やはり8オンスとなると違いますね。バンタム、スーパーバンタムの選手とも結構スパーリングしました。

──たとえば、どんな選手とスパーリングしましたか。

中谷:スーパーバンタム級のダニエル・ローマン選手。とても強かったですね。あまり派手さはありませんが技術に長けているので、とても勉強になりました。

筆写撮影
筆写撮影

ゆくゆくは前代未聞の階級制覇にフォーカス

──最終的にはどうですか。例えば山中慎介氏のように長期防衛をするのか、井上尚弥選手や井岡一翔選手のように階級を上げていくのか、それともパッキャオのようにとんでもないところに行ってしまうのか。

中谷:成長していく過程で階級が上がっていくのは必然ですので、その中で自分にあっている階級を見極め、防衛し続けられるチャンピオンになりたいというのが目標ですね。

アメリカのトレーナーにも言われましたが、最終的には6階級制覇……期待に応えられるよう頑張ります!!

──応援してくださっているファンのみなさんに、メッセージをお願いします。

中谷:これから試されてくると思いますし、みなさんに信じてもらえることが僕の大きな原動力です。着実に結果を出していくので、今後も期待して応援してもらえたら嬉しいです。

無限の可能性を秘めた23歳の覇者は、これからも唯一無二の試合を魅せてくれるだろう。今後の展開が待ち遠しい。

写真提供FUKUDA NAOKI
写真提供FUKUDA NAOKI

中谷潤人(なかたに・じゅんと)

現WBO世界フライ級王者。1998年1月2日生まれ、23歳、三重県東員町出身。M.Tボクシングジム所属。戦績は21戦21勝(16KO)。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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