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シンママボクサー吉田実代 世界初戦に向け「今が一番いいキャリアの時期」

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
写真 全て本人提供 きしもとちかこ撮影

女子東洋太平洋&日本バンタム級王者吉田実代(31)が、6月19日に千葉・幕張メッセでWBO世界スーパーフライ級王座決定戦に出場し、アメリカ出身のケージー・モートンと対戦する。

この試合はトリプル世界戦で行われ、吉田の試合は、動画配信サービスParavi(パラビ)でLive配信される。

格闘技を始めた意外なきっかけ

ーーー格闘技を始めたきっかけは何でしたか?

吉田:「格闘技留学」です。

自分を変えるため、海外に行こうと考えていた時、サイトを目にして、留学を決めました。

ーーー格闘技留学というものがあるんですか?

吉田:はい。留学で調べていたら、どの検索エンジンで検索してもトップに出てきたので、「これは運命だ!行くしかない!」と思いました。

ーーー格闘技留学は、女子の参加者もいたんですか?

吉田:いいえ。男子しか受け入れていませんでした。ですが、事務局に連絡して「経験がないけど、取りあえず3カ月行きたい」と相談しました。

最初は、何を言っているんだ?という感じでしたが、「本気なら来れば?」と。1週間ぐらいで帰るだろうと思われていたようです。

それで、4月から6月ぐらいまでハワイに格闘技留学に行きました。

ーーーそれまで格闘技に興味はあったんですか?

吉田:ありました。家族が格闘技好きでしたので。

ーーー好きな選手はいましたか?

吉田:レイ・セフォーです。

ーーー渋いですね(笑)

吉田:小さいときからレイ・セフォーが大好きでした。

ーーーボクシングに転向するきっかは?

吉田:女子の世界チャンピオンの藤岡奈穂子さんです。新宿スポーツ会館で練習していた時、東洋チャンピオンだった彼女に、スパーリングをしてもらいました。

そこで、女子ボクシングというものを知り、興味を持ちました。

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練習も試合も大好き

ーーー日本、東洋のチャンピオンになって、変わってきましたか。

吉田:もちろん変わってきました。

ーーー吉田選手は、元々キックボクシングをやられていたんですよね?

僕は、キックボクシングの世界をあまり知らないのですが、ボクシングとの違いはどう感じますか?

吉田:手と足で戦う、間合いが違う、というのがあります。なので、戦い方も全然変わってきますね。あとは、ラウンド数も違います。

ーーーボクシングは、試合時間が長いですからね。

吉田:はい。全然違う競技だと思います。

ーーーどちらが好きというのはありますか。

吉田:前はキックが好きだったんですが、今は、ボクシングが一番好きです。知れば知るほど奥深いですよね。

ーーー練習するのは好きですか。

吉田:大好きです。

ーーー試合も?

吉田:試合も。

ーーー緊張したりは?

吉田:緊張しますが、好きです(笑)

ーーー今までで一番嬉しかったことは何ですか?

吉田:娘が生まれた時と、日本タイトルを取ったときです。

ーーー格闘技をして人生が変わりましたか。

吉田:はい。格闘技のおかげで、家族の絆が生まれました。また、一つの目標に向かって黙々と進む、忍耐力やメンタルも鍛えられました。

本当に部活をしているような、今、楽しく青春を送っている感じです。

ーーー戦うモチベーションは?

吉田:格闘技を始めてから、人から褒められたり、必要とされることに喜びを感じるようになりました。

今は、パーソナルトレーナーが主な仕事なのですが、「先生」と言ってもらえるのが、生きがいになっています。

自分が好きなことを教えて、感謝されたり、人に必要とされることが、あまりなかったので、すごくうれしいです。

娘さんの存在

ーーー今、ボクシング以外の活動にも、積極的に取り組んでいると聞きました。

吉田:はい。今も、おばあちゃんが住んでいる鹿児島沖永良部の観光大使をさせてもらっています。

島を活性化させるお仕事や、鹿児島を知ってもらうためのお仕事です。

また、社会貢献も積極的にするようにしています。家庭環境が結構複雑でしたので、一歩間違えれば施設に入っていたかもしれない状況のときもあって…。

そういう子たちが、夢を持てるように、取り組んでいきたいです。

ーーー娘さんは吉田選手にとってどんな存在ですか?

吉田:とても大きな存在です。娘が生まれてからしっかりしたと言われます。本当に可愛いです。いつも元気をもらっているので、私の頑張る源ですね。

 

ーーー以前、「妊娠して一度は引退を考えたが、長女をジムに同伴して練習を再開」という記事を目にしました。

吉田:そうです。このジムだからこそ、できたことだと思います。娘もジムが大好きですし、みんなが育ててくれました。

期待に応えるためにも、絶対に負けられません。そう思って、一戦一戦やってきました。

ーーーそういう覚悟は、リングの上で力になりますよ。

吉田:はい。どうしても負けたくありませんので。

ーーー覚悟ができてますね。

吉田:はい。今が一番いいキャリアの時期だと思っていますから、後悔はしたくありません。

娘やサポートしてくれたみんなが、喜んでくれるように、頑張ります。

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女子ボクシングを盛り上げたい

ーーーシングルマザーである吉田選手の頑張りは、お母さんたちの勇気や象徴になっていると思います。

吉田:嬉しいです。もともとは隠していましたので。

ーーー公表したのはいつ頃ですか?

吉田:日本タイトルの時です。

記者が大勢集まっていたので、ここで公表しようと決意しました。少し不安もあったのですが、逆に言い切ってしまうと楽になりましたね。

ーーー反応はどうでしたか?

吉田:意外にも「頑張って!」という感じでした。自分もどこかで、好きなことを追い掛けたらいけない、という後ろめたさがありましたが、先陣を切って、やってやろうと思って(笑)

ーーー今は吹っ切れましたか。

吉田:吹っ切れました。

それに、同じ志を持った藤岡さんや女子ボクシング界の人たちもいますから。

ーーー女子ボクシングの同志達ですか。

吉田:はい。みんな、すごく頑張っています。女子ボクシンを盛り上げよう、後世に残していこう、育成していこうという志が、すごく強い人たちです。格好いいと思います。

悩んだ時は、話も聞いてくれますし、私も一員として頑張っていきたいと思っています

ーーーそういうのが、戦う力になりますね。

吉田:はい。みんなが頑張っている姿を見ると、少しでも役に立てるなら、自分も何かしていきたいと思いました。

今は、自分がしている競技に、誇りを持っていると自信を持って言えます。

ーーー普及していきたいですね。

吉田:そうですね。

試合への意気込み

ーーー冒頭でも聞きましたが、試合に向けて、意気込みを聞かせてください。

吉田:はい。みんなから認められる世界チャンプに、なっていきたいと思います。

プレッシャーもありますが、一番大切なのは試合内容だと思っていますので、それはぶれていません。

ーーーでは、世界戦に向けて。

吉田:はい。世界戦に向けてやるしかないという感じです。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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