大波乱!那須川天心への挑戦は代理の放送作家と予想外のアマボクサー
AbemaTVの3周年記念特番『那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円』のオーディション通過者8名による、挑戦者決定トーナメントが5月1日(水)に都内で行われた。
今回は、「ボクシング経験者トーナメント」「異種格闘技トーナメント」2つのトーナメントを行い、各トーナメントの優勝者が天心へ挑戦する事となる。
大波乱のボクシング経験者トーナメント
ボクシング経験者トーナメントは、豪華な顔ぶれとなった。
元日本バンタム級1位 村井勇希(39)、
元世界ランカー戎岡淳一(38)、
同志社大卒のアマチュアボクサー藤崎美樹(29)が参戦。
そして、何と言っても注目は、元世界王者のテーパリット・ゴーキャットジム(30)の出場だ。
今回の試合は、1R2分で3R行い、通常の試合とは違う、変則的なルールとなった。
また、グローブは14オンスのグローブで、ヘッドギアありの試合となった。
KO決着ありで、規定時間内に試合が終わらなければ、ジャッジ3名による判定となる。
大方の予想では、元世界王者のテーパリットが本命に思われたが、一回戦で、元アマチュアボクサーの藤崎が、番狂わせの判定で勝利を掴んだ。
藤崎は決勝でも、村井を判定で破り、天心への挑戦権を獲得した。
プロ経験がないアマチュアボクサー藤崎が、プロの強豪を破り、波乱の幕開けとなった。
アマ経験豊富な藤崎が優勝
ボクシングはアマチュアとプロに分かれている。アマチュアというと、プロの下のようにう思われるが、決してそんな事はない。
現役の世界王者クラスでも、アマチュアの全日本選手権を勝ち抜くのは難しい。
アマチュアとプロはそれほど違い、別の競技といえるだろう。1番大きな違いは試合時間だ。
プロの場合は、1R(3分)で、世界タイトル戦になると、12Rで行われる。一方アマチュアの場合は、3分3ラウンドとなる。
陸上でいうと、短距離走と長距離走くらい違う。私もアマとプロ両方を経験しているが、最も違うのは、試合のテンポだ。
展開が非常に速いため、試合と試合の合間に間がないので、考える余裕がない。プロの長丁場での感覚に慣れてしまうと、アマのハイテンポでの攻防についていくのが難しい。
さらに、今回の試合のルールは、2分ということもあり、アマ経験豊富な藤崎が勝利する事となった。
引退した選手が集まったが、ジム経営の傍、トレーニングを重ねていた藤崎の動きが、一番キレているように感じた。
青木真也の代理で出場した大井が優勝
異種格闘技トーナメントでは、
GACKTイズム正統後継者の田中涼(31)、
はじめしゃちょーの部下けんすけ(21)、
中卒母子家庭拳の親孝の山崎尚英(18)、
総合格闘技の世界王者の青木真也(35)とバラエティーに富んだメンバーが参戦。
しかし、優勝候補の青木真也が、5月17日に試合を控えた関係で、急遽出場を見送った。
青木の代理で、放送作家の大井洋一(42)が出場した。大井はアマチュア格闘技イベントの、アウトサイダーにも出場経験がある総合格闘家だ。
トーナメントでは、実戦経験がある大井が、2試合ともKO勝ちで勝利した。
大井がキャリアの差を活かして、他の挑戦者を寄せ付けなかった。
どうなる天心への挑戦
「ボクシング経験者トーナメント」では藤崎が、「異種格闘技トーナメント」では大井が優勝し、那須川天心への挑戦権を手にした。
どちらも予想外な組み合わせとなったが、両者がどこまで戦えるか、注目である。
今回の試合、私はジャッジとして観させてもらったが、ハイテンポな試合で、見応えがあった。
実際の試合とまでは言わないが、レベルも高かった。ボクシングの世界王者を破った藤崎が、どこまで、天心と戦えるか見ものである。
短いラウンドのボクシングルールであるなら、藤崎にもチャンスはあるだろう。
天心も6月にRIZIN神戸大会、7月にRISEの世界トーナメントを控えている。
試合続きとなり疲労が心配されるが、本人は、戦い続けることが、モチベーションを保ち続ける秘訣と話していた。
決戦の模様は、5月18日(土)19時からAbemaTVで生放送する。天心のボクシングの実力を測れる機会になるだろう。
将来的なボクシングへの転向も含めて、注目していきたい。