松山英樹のソニー・オープン優勝は、韓国でも大きく報じられたが、もれなく崔京周(チェ・キョンジュ)の名前も登場していた。

「松山英樹、ソニー・オープン逆転優勝、崔京周とPGAツアーアジア選手最多8勝タイ」(スポーツ京郷)

「松山、POイーグルでソニー・オープン逆転優勝…崔京周とアジア人最多勝タイ」(OSEN)

 松山の米ツアー8勝目が、崔京周のアジア人最多勝記録に並んだということだが、こうした見出しから“ついに並ばれた”悔しさみたいなものも見え隠れする。

 このままいけば、松山がアジア人最多勝記録を更新するのは間違いないと思うが、韓国ゴルフ界において崔京周はどんな存在なのかを改めて追ってみたい。

韓国ゴルフ界で“初”記録づくしの崔京周

 こんがりと焼けた肌、少年時代は重量挙げの選手を目指していたというほど、マッチョな身体が印象的で愛称は“タンク”。

 米国では「K.J.Choi」、日本ツアーでも「K.J.チョイ」の名で知られているが、韓国では男子ゴルフ界のパイオニア的存在でもある。

 1994年のプロ転向後、1996年「韓国オープン」でツアー初優勝を遂げる。韓国ツアーは通算16勝。

 1999年には日本ツアーでも2勝挙げており、同年の米ツアーQシリーズを突破して、2000年から韓国人“初”のPGAツアーメンバーとなった。

 さらに2002年の「コンパッククラシック」で韓国人“初”のPGAツアー優勝者となり同年2勝。それから優勝を重ねて、2011年の「ザ・プレーヤーズ選手権」までアジア勢では最多の8勝を誇っていた。

ただ、これはアジアの枠に限定した記録である。松山に関していえば、米ツアー8勝からさらに勝ち星を挙げていくのではと感じている。

財団設立、冠トーナメント開催、五輪監督経験

 ところで話は変わるが、崔京周には他にも“初”の記録がある。

 2016年のリオデジャネイロ五輪で男子ゴルフ韓国代表の監督を初めて務め、2020年には米シニアツアー(PGAチャンピオンズ)に韓国人として初デビューを果たした。

 そして2021年9月の米シニアツアー「ピュア・インシュランス選手権」で、韓国人として初優勝を飾っている。

 その他にも2008年からは「崔京周財団」を設立し、ジュニアゴルファー支援活動を継続しており、2012年からは韓国ツアーで自身がホストとなった大会「崔京周インビテーショナル」を開催し、昨年で11回目を迎えた。

 韓国ゴルフ界の“開拓者”として、今もその名は色あせていない。