日本女子プロゴルフツアーを主戦場にするイ・ボミは、現在韓国に帰国中だ。

 東京五輪の女子ゴルフが8月4日から開幕するのに合わせ、韓国のSBSでの中継に解説者として出演するという。これには驚いた。

 なにせイ・ボミが韓国でゴルフ中継の解説をするのは、2020年にコロナ禍で来日できず、出場を辞退した「日本女子プロゴルフ選手権」に続いて2度目。五輪の解説はもちろん初めてのことだ。

 彼女を起用した理由は、やはり日本で長らくプレーした経験が買われたのだろう。2011年から日本ツアーを主戦場にし、15、16年に賞金女王となったあとは、日韓両国で人気を誇る選手となったのも大きい。

 さらに2019年には俳優のイ・ワン氏と結婚したことも話題になったが、そういったことからも知名度は抜群。視聴者に向けても、解説者としての起用はもってこいだったわけだ。

 そんな彼女のことを「聯合ニュース」は「日本のゴルフファンにもっとも愛された韓国選手」と紹介。書面インタビューでは、解説前の心境についてこう語っている。

「解説は2度目なので、心配もあり緊張もします。それでも進行役のキャスターと解説委員の方が楽に進めてくれるのでうまくできると思います。選手の立場から生の意見を伝えたいですし、応援団のように一生懸命に応援し、明るいエナジーを視聴者に届けられるように努力したい」

「パク・インビの2連覇も十分あり得る」

 日本からは米ツアー3勝の畑岡奈紗と今季6勝の稲見萌寧の2人が出場するが、ライバルは最大4人が出場する韓国だろう。

 リオ五輪金メダルで世界ランキング3位のパク・インビを筆頭に、同2位のコ・ジンヨン、同4位のキム・セヨン、同6位のキム・ヒョージュとそうそうたるメンバーが出場する。

 イ・ボミは母国選手のメダルの可能性についても展望していた。

「パク・インビ選手はほんとうにすごいプレーヤー。友人だけれどもほんとうにかっこいい。前回のリオ五輪のときは、右親指をケガしている状態で、完璧な試合で金メダルを取りました。東京五輪はケガもなく、試合感覚を維持すれば2連覇も十分可能だと見ています。(コ・)ジンヨンも一緒に練習したことがありますが、一生懸命に準備しています。ドライバーからショートゲーム、パット、メンタルまですべてがいいので、現場の雰囲気に慣れさえすれば、いい試合ができると思います」

 そして、日本のゴルフ場の環境についても「林と木が多く、全体的には韓国と似ていますが、五輪期間のセッティングと芝にどれだけ早く適応できるかが重要」と説明。

 さらに「日本の8月はあまりにも暑いので、そのなかでどれだけ集中力を保てるかが重要な部分の一つ」とも強調していた。

 ちなみに夫のイ・ワン氏からは「日本ツアーで10年も活動したからには、そこで感じたことをしっかりと生かして視聴者が楽しめる解説をすればいい」と背中を押されたという。

 日本でプレーする姿とはまた違った新鮮さがあるが、イ・ボミが各国の選手のプレーや霞ヶ関カンツリー倶楽部のコースセッティングや攻略について、どのような分析をするのか、今から興味は尽きない。