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韓国代表はホーム開催のサッカー東アジアE-1選手権で“1勝”もしたことがない?

金明昱スポーツライター
今日から開幕する東アジアE-1選手権で3連覇を狙う韓国代表(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

 今日(10日)から韓国・釜山でサッカーEAFF(東アジア)E-1選手権が開幕する。

 日本、韓国、中国、香港の4カ国で優勝を争うが、やはり注目は18日に行われる男子の日韓戦だろう。

 日本代表は横浜F・マリノスのJ1優勝に貢献し、JリーグMVPに輝いた仲川輝人やGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)が選ばれたほか、東京五輪を目指す22歳以下の選手ら国内組が選出された。

 一方の韓国代表は、今季のKリーグで13得点9アシストMVPを獲得したMFキム・ボギョン(蔚山現代)ら国内組が中心だが、JリーグからはFWナ・サンホ(FC東京)、DFキム・ヨングォン(ガンバ大阪)、GKク・ソンユン(コンサドーレ札幌)が選出された。

 FWソン・フンミン(トットナム)やFWファン・ヒチャン(ザルツブルク)など欧州組はいないが、現状ではベストの布陣で3連覇を狙っている。

 2003年から開催されている東アジアE-1選手権での優勝数は韓国が4回ともっとも多い。03年(開催国:日本)、08年(中国)、15年(中国)、17年(日本)といずれもアウェーでの開催で強さを発揮している。

 だが、韓国はホーム開催となった05年と13年は優勝できなかった。しかも「1勝もできなかった」という嫌なジンクスがある。

 05年は中国に1-1、北朝鮮に0-0で引き分け、最後は日本に0-1で敗れて2分1敗の4位。さらに13年はオーストラリアに0-0、中国に0-0、最終戦で日本に1-2で敗れている。2分1敗の3位だった。

 なぜか東アジア選手権ではホームで弱い韓国だが、自国開催になるとそれが逆にプレッシャーになるのだろうか。

 それでも今大会、韓国は勝利への欲を隠さない。

 前日会見でパウロ・ベント監督は「短期決戦の大会だが、新たな選手たちをテストすること、さらには久しぶりに代表チームに合流した選手たちは実力を見せる絶好の機会」と、チーム内の活性化に目的を置いていることを強調。

 また、「準備する期間が短かったが、最高の結果を残せることを願っている。様々な選手を起用し、新たなオプションをテストしながらいい結果を残したい」と優勝に対する意欲も見せている。

 韓国は11日に香港、15日に中国、18日に日本と対戦する。

「同大会ホームでの勝利がない」というジンクスを破り、3連覇を成し遂げられるか注目したい。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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